2020年09月30日

令和2年沖縄県建築士会中部支部年会誌「紫微鸞駕」への寄稿文

毎年1回、所属する(公社)沖縄県建築士会中部支部が発刊する「紫微鸞駕(しびらんが)」へ寄稿しましたので、会員以外の方々にも紹介します。
ちょっと過激に書いていますが、ほとんど本音です。

   「日本人の暮らしと住まい」  社会的企業じねん(自然)一級建築士事務所 後藤 道雄

現代の日本の世相

会誌「建築士」に限らず、近年の論文や投稿をみると、学歴主義が復活したかのように執筆者の学歴が掲載されている。
 明治以降、西洋の影響を受けた日本は、科学文明を取り入れ、ち密な仕事を得意とする国民性から世界有数の技術立国となった。
 敗戦後は荒廃した国土から新幹線を開発し、1964年、オリンピックも成功させた。高度経済成長のなかで一定の生活レベルを維持し、さまざまな社会保障制度も確立した。
 しかし女性の社会進出とともに少子化が進み、学歴を重んじる風潮から汗をかく現場の労働力は減る一方で、最近は外国人に依存している現状がある。

暮らし方の変貌

 日本人の暮らしはどうかというと、快適便利を善とし、使い捨ての文明が横行。建物を含め衣食住に残っていた日本の文化はすたれていった。
 暮らしと住まいは一体で、メンテナンスフリーのコンクリートの打ちっぱなしと同様、暮らしでもやりっぱなし、食いっぱなし、散らかっぱなしの情けない状況に陥っている。

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 また、いかに安くできたかで建物を判断する価値観がはびこるなか、世のため命をかけた者より、商売で儲けて財を成した者が人生の成功者のような見方が増えた。
西洋化の流れは日本人の価値観を変貌させた。西洋は一神教が多く、自然支配が前提。日本は神羅万象神々宿るという多神教、あるいは先祖・自然崇拝の無神教者が多い。
特に近年は西洋文化だけでなく、国体の弱体化を図ったGHQ製の新憲法下で公より個人の自由と権利を優先するあまり自己中心的な人たちが増えたように思う。わがままが高じた事故や犯罪が新聞紙上に載るたび、真面目に暮らしている家族には不安がよぎる。
自分だけ、今だけ快適便利に暮らせば良いとする身勝手な考えは、住まいにも反映している。

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国の政策は・・・

国は自然災害や火災・犯罪などの人災から住民を守るため、科学的に住まいを強くしようと法律を作ってきた。耐震性や防火性、防犯性の高い工法や材料の開発も進んだ。限りある資源を大切にしようと断熱性や気密性を高める政令も作ったが、これらは一方で、シックハウス症候群や家族間・地域間の断絶を生んだ。
また、省エネ住宅といいながら24時間稼働の換気扇を回し続けて冷気や暖気を外に出すという矛盾もある。
 快適性の追求は少量多種の建材利用で解体時に分別できずゴミと化して産廃が増え、環境破壊に結び付いている。
 自然に強いとされるRC造の長寿神話に騙される人も多い。世界で最古の木造建築は奈良・法隆寺。幾多の地震や台風にも耐えて1300年以上も建ち続けている。
 沖縄でもRC造で一番古い建物は大宜味村の旧役場庁舎であるが、1925年の建築だから今年で95年。木造の中村家住宅は18世紀中期の建築だから280年以上建ち続けている。
 忘れられているのは目に見えず科学で証明できない人の感性や危機管理能力である。建物の気密性や強度が上がるほど人は本来持ち合わせている機能が劣化しているのを見落としてはならない。

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消えゆく職人技

利便性の追求は暮らしや住まいだけでなく、住宅づくりにも波及する。私は伝統構法による設計監理を主な業務としている。そこで数十年前と明らかに変わったのは「現場から道具が消えた」ことである。
 かつての住宅の建設現場では朝8時前には大工さんはノミやカンナの刃を研ぎ終えていた。ノコギリの目立て作業も日常みることができたが、最近は目立てどころかカンナで削る姿も見ることができない現場が増えたようだ。
 墨付けはコンピュータ、切込みはプレカット工場、建材は大量生産の新建材。下手に削ればカンナくずではなく下地のベニヤが出てくる始末。これでは職人の出る幕はない。
 建設現場はデジタル化と機械化によって職人力は一気に落ち、素人でも組み合わせできれば完成するほど技能は不要となった。

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木造率が上がっても・・・

快適空間の「箱モノ」として建てられる住宅の木造率はどうなっているのだろうか?
 全国の住宅の木造率は56.9%(平成30年度)、しかしこれは共同住宅やマンションも含む。一戸建て住宅に限ると沖縄県は13.5%(平成25年度。平成15年度は5.2%)だが、その他の県では約90%、しかも増加傾向にある。
つまり、圧倒的に一戸建ての住宅は木造が多いということである。しかし、手刻みによる木組みの割合は減る一方で木造軸組み構法におけるプレカット率は92%(平成29年度・林野庁)に達している。木造住宅は増えても、ほとんどは誰が書いたかわからないCADで設計し、誰が加工したかわからプレカット製品という正体不明の産物といえる。

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根底にあるのは・・・

 日本の木造建築技術は世界最高級である。長い歴史のなかで、身の丈から発生した「尺間法(しゃっかんほう)」、柱寸法から各部の寸法を割り出す「木割法(きわりほう)」、さしがねを使った作図法「規矩術(きくじゅつ)」をあみ出し、きわめた。
 これらは日本の木造建築の技術の基本にあり、木造以外の構造にも波及した。しかし、省力化と機械化、デジタル化と国際化が進むと、癖のある生きた素材である「木材」は鉄筋やコンクリートのようにどこを切っても同じ強度の「モノ」扱いを受け、数値でしか評価されなくなった。
 快適便利な暮らしと科学的にとらえる住宅が主流になった今、日本独自の木の文化や伝統木造技法が現場から消えることは必然とも思う。
 大工が減ったからプレカットに転換したという言いわけを国はするが、それは逆だと思う。
教育では工業高校や大学の工学部で「木造」を教えないことや、建設業界でも大工を育てなかったことなどが影響している。しかし最も重要なことは、資金を出費する建て主(発注者)の家に対する価値かもしれない。
 注文があればおのずと請ける側は動く。しかしそもそも、自分の代で借金返済が終われば次の世代が建て替えるだろうというスクラップ&ビルドの考えが定着しているため文化性は軽んじられた。
 住まいに反映される建て主側の暮らしに対する価値観が、現実的過ぎて薄っぺらくなった。しかし、逆に住まいで暮らしの価値観が変わることもある。

終わりに・・・

 機械で加工された木材の継手・仕口は棟上げの直後はぴったり密着しているが、長年経つと隙間が開く。それは木の癖を配慮していないからだ。
 機械の力で押しまくった部材。形は同じでも後で性格が出る。人間の世界に通じるものがある。癖を生かすことが人間にできるせめてもの心づかいで、これが「文化」だと思う。
 木造建築を強度や効率性、生産性だけで評価すると、「(イ)キ(モノ)」である「木」は反乱を起こす。人間と同じ呼吸をする木の気持ちを思いやり、適材適所に活かす知恵と経験が、住み手と住まいの両者の長寿につながると確信している。
 これからも木の国・日本の風土に合った伝統的な家づくりに精進したいと考えている。
posted by 塾長 at 22:00| 教育・子育て

2020年09月27日

正代が初優勝!!

熊本出身の私としては胸がいっぱいになりました。
名大関と言われた「栃光」でさえ、優勝はできませんでした。

正代関は宇土市出身。現在の宇城(うき)市。宇土は熊本城の木造建築として遺(のこ)っている「宇土櫓(うとやぐら)」や名水「轟(とどろき)水源」に歴史を感じさせます。熊本地震で宇土市役所が壊れたのは今でも心に残ります。

私は「熊工」(県立熊本工業高校)の出身ですが、正代関は「熊農」(県立熊本農業高校)の出身です。
熊工、熊商、熊農の卒業生は熊本では職業高校として一定の誇りを持っていると思います。
熊工も甲子園出場は多いのですが、優勝経験はなく準優勝どまりです。なかなか日本一にはなれないものです。

また、この1週間は1年分の出来事が集中しました。日本初の「さい帯血のきょうだい間投与の臨床研究」の承認は最大ですが、ほかにも伝統木造建築の住宅設計・監理の契約、二女の就職試験(上京10日間、明日帰沖予定)、中部理科研の自由研究での受賞(金、金、銀)、妻の通信大学の実習が終了(延べ24日間)、長男の自由研究のビデオ発表などなど。

いいことばかりではありません。二女を那覇空港に送ったあと、腰痛が再発。1週間かかってやっと普通の体になりましたが、一時は四つん這いになって移動していました。したがって1週間はエサあげ・草刈りに出れませんでした。(2日前から復帰)

そんな中での正代の優勝!彼はひょうひょうとしているように見えますが、この1年で心身ともに充実してきたように思います。これからも頑張ってほしいと願っています。
posted by 塾長 at 21:06| 教育・子育て

2020年09月25日

「きょうだい間の臍帯血投与による再生医療」承認の記事

昨日、厚労省評価部会で審議され、3回も継続審議にふされ、4回目にしてやっと承認が下りました。

申請者の高知大学医学部の藤枝幹也先生からも、「やっと、承認されたのが本当です」というメールを今朝、いただきました。「きょうだい間」となると「自己」とは違い、人権問題やその後のフォローなど技術以外の問題で難儀されたようです。

「きょうだい間」に広がると参加者が格段に広がります。治療以外の問題も生じるかもしれませんが、ひとつずつ走りながら解決していくしかないと思います。

活動は今後も続けていきますので、どうぞご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
共同通信の配信で全国の地方紙(現在のところ15紙)をはじめ、毎日新聞、朝日新聞の大手紙も取り上げてくれています。さい帯血による再生医療が広く理解され、多くの脳性まひの患者・患児の治療に活かされることを願っています。
ちなみに地方紙は
・琉球新報・沖縄タイムスをはじめ・・・
・東奥日報(青森県)
・岩手日報
・秋田魁新報
・信濃毎日新聞(長野県)
・山陽新聞(岡山県)
・中国新聞(広島県を中心とするブロック紙)
・徳島新聞
・愛媛新聞
・長崎新聞
・熊本日日新聞
・宮崎日日新聞

▽9月25日(金)夕刊
・北海道新聞
・西日本新聞(福岡県を中心とする九州のブロック紙)となっています。
(共同通信配信記事)
きょうだい間さい帯血による再生医療の臨床研究への理解と支援が日本国じゅうに広がることを念じているので、大変ありがたいです。

9月25日琉球新報「適合記事_R.jpg


9月25日付沖縄タイムス「承認」記事_R.jpg


本日(9月25日)午後6:10からNHK沖縄の夕刻のニュース(ホットアイ)で「承認」されたことが取り上げられました。今日中(25日)なら「NHK」⇒「ニュース」⇒「地域」⇒「沖縄」⇒ニュース項目(きょうだいさい帯血「希望の光」)で検索すると約2分間の映像ニュースを見ることができます。私の電話コメントが映像にかぶさっています。どうぞご覧ください。
posted by 塾長 at 08:52| 教育・子育て

2020年09月24日

朗報!きょうだい間投与が「適」!!

朗報です。

本日開催された厚労省の評価部会できょうだい間(同胞間)のさい帯血投与による再生医療の臨床研究が「適合」とされました。国内初です!

追って詳しくご連絡いたします。

署名していただいた方々、関係者の皆様、大変ありがとうございました!!

「日本を動かす」ということの実感をしています。
posted by 塾長 at 16:47| 教育・子育て

2020年09月20日

金、金、銀!

夏休みの自由研究を学校選考の後、中部理科研究会の主催する児童・生徒科学展の選考が行われました。

結果、小学校の部1年で第8子の「こだまこ」が「ふうせんがおちないひみつ?」で金賞、6年生の「こはづき」が「カタツムリをロードキル(れき死)から守る研究〜野生動物との共生〜」で金賞、中学生の部では1年生の「さわみこ」が銀賞(こはづきと同名の共同研究)でした。
後藤家としては6年連続で金賞受賞となりました。

「さわみこ」には、同じ内容ではなく、中学生としてもう少し内容を深めていたほうがよかったのだろう、と感じました。本人は今日から補足データを作成しています。

ともあれ、3人出品して3人上位受賞だったので、家族は喜びました。10月の初めに沖縄県主催の科学展に銀賞以上が進めるので、「さわみこ」にはもう少しがんばってもらいたいと思っています。今日から補足データを作成しているようです。

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【「こだまこ」は初出品で初受賞。1年生の金賞はひとりでした。】

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【小学6年生の金賞は3人。「こはづき」は昨年「銅賞」。今年は金賞に返り咲きました。】

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【中学校の銀賞は二人。「さわみこ」は昨年金賞受賞。県大会で人踏ん張りすることでしょう。】

さて、3年間続いたタイムス住宅新聞の連載を終えた9月18日に、伝統木造構法による住宅の設計・監理の仕事に巡り合い、契約を交わしました。柱も土台も180mm角のヒノキを使う立派な住まいになりそうです。規模も延べ80坪ほどあります。

塔屋も3800mmの八角形、中央に制震・免振構造のシンボルとなる「宙に浮く心柱」を据える予定です。1年3か月の長期業務になるので、体調に気を付けて日本文化の香る立派な家を目指したいと思います。

また、昨日は二女が就職試験で上京しました。千葉大学生の長女がいるので宿泊や話し相手に不安はありません。こういう時はありがたいものです。

24日には多分最後と思われる「きょうだい間のさい帯血投与による再生医療」の臨床研究の審査があります。高知大学医学部から出されて3回も継続審議になった案件です。米国では数年前からきょうだい間の臨床研究は行わています。国内初、国の認可が下りればビッグニュースです。

自家臍帯血の投与からすれば、対象者が圧倒的に増えることから、この2年間すっと活動してきました。しかし、何回も裏切られたので冷静に結果を待ちたいと思います。
安全性を確認する第一段階の臨床研究の対象に「万然(ばんねん)」は年齢制限で参加できませんが、その他の子どもたちと同じように、有効性の確認の時には参加させたいと思っています。

なるべく多く臨床研究の対象者が増えるように、報道関係にはコメントしたいと思います。特に、アメリカ並みの年齢(18歳)、HLA(白血球の型3/6の合致)でも参加を可能にするEAP制度(拡大アクセスプロトコル)の日本版を早期に作るよう働きかけたいと思います。
一日も早いきょうだい間のさい帯血投与による再生医療の活動に賛同して厚労大臣あての要望書に署名をいただいた17,735人の熱い思いを代弁したいと思います。

そのためにも第一歩の安全性の臨床研究の認可が下りることを、ひたすら願っております。

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【県道沿いの「ぬちゆるやー」の看板が、先の台風9号で少し破損したので草刈りのついでに直しました。「ぬちゆるやー」とは我が家の別名。林間学校時にこの名前になります。「命(ぬち)がたくさん寄って(ゆる)くる家(やー)という意味があります。】
posted by 塾長 at 14:33| 教育・子育て

2020年09月18日

連載最終回「さまよう日本の住文化」

3年間連載しました「細部から文化が見える」が最終回を迎えました。

お世話になった皆様に感謝して、掲載いたします。

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posted by 塾長 at 09:15| 教育・子育て

2020年09月13日

省エネ政策に物申す!

 昨日、国土交通省から分厚いテキストが送られてきました。
タイトルを見ると「改正建築物 省エネ法 オンライン講座テキスト」とあります。

 あぁ、以前パブリックコメントを提出したことのある法律か?と思い、一通り読んでみました。
案の定、今の日本の方向性を見事に表していると思いました。

令和3年4月から先の建築確認申請以降に施行されることや、床面積300u以内の住宅は説明義務で済むことなどが記されています。基本的な考えは地球温暖化防止のために温室ガスは発生を抑制する建築物にしようとする国際協定の一環と思われます。

 手法として建物の外側(外皮)に断熱材を入れたり、設備関係の省エネ化を行い評価する方法です。建築確認業務の簡素化に向かうかと思われていた流れが、またまた複雑な手続きや書類、計算等が増えそうです。
品確法で消費者保護のもとさんざんな目にあった後、今度は断熱材に覆われた家を造るために多くの労力をつぎ込まなくてはなりません。といっても設計料が増えるわけではありません。

こんなことをしているから、職人不足と同じように、設計者のなり手も減るはずです。建築士の受験者は年々減り続けています。

 国際協調というかグローバリズムの中で日本は文化を失いつつあります。数年前の技術士制度改正でも、国際協調の名のもと、1次試験は一定レベルの技術を教える大学を卒業しないと受験できなくなりました。私は平静11年の受験でしたので、当時の制度に合わせて高卒でも2次試験を受験できました。おかげで一発で2次試験は合格し、次の年初めて開始された「総合技術監理部門」も1回でクリアーしました。

 しかし今は、そういうわけにはいきません。学歴がモノを言います。おかしな話です。技術士制度は建築士制度と異なり、「すでに技術士としての経験と技術をもっているかどうか」を問います。建築士は、資格取得した後、実績を積みます。

 話が逸れますので戻します。

 「家を物理的な箱」としかみない今回の改正法。住まいは密閉された空間で快適な暮らしをすることだけではありません。春や秋は窓を開けて自然の空気を取り入れて感性豊かに暮らすのが日本の暮らしです。虫の音も雨だれの音も聞こえない頑丈な窓や壁では無理が生じます。
 また、沖縄ではシロアリ被害が尋常ではなく、柱の間の空間を断熱材で埋めてしまうと、シロアリの温床になります。もうたくさんその被害は見てきました。

 シロアリの幼虫は白いアリ。光と風には滅法弱く、天敵は黒アリです。また、グラスウールの断熱材は自然に還らないやっかいな資材です。仕事をする大工さんたちも健康被害を受けます。最終的に解体するとき分別できないため最終処分場行きです。

 伝統構法の木造の場合は小種多量で、再生可能でかつ自然に戻る材料がほとんどです。今回の法律は一面的に住宅の維持管理に関する省エネに陥っているように思います。

 そもそもRC造と木造を比較すると、木造住宅の排出原単位は59s‐c/s、RC造133s−c/で約2倍以上CO2を排出することになります。部材ごとに見ても、製材のCO2排出原単位は0.0078s-c/s、アルミニウムは1.765s−c/sであり、格段に排出量は増えます。
 つまり維持管理(ライニング)上の排出量以前にRC造は木造に比べて大幅に建設(イニシア)時にCO2を排出していることがわかります。

 また役目を終えて解体処分するときも、相当なエネルギーを損失するし最終処分量が増えることにもなります。
 特に外部の木製建具がアルミサッシに代わることは建設エネルギーの損失に加えて、雨戸の印籠じゃくりや落とし猿、上げ猿などの技術や文化などが継承できないデメリットがあります。
 これでは日本の住宅文化はすたれるばかりです。

 日本はすべてにおいてグローバル化の渦の中に落ち込んでしまいそうです。もっと日本文化に沿った独自の方法を国際的に説得させる力量が必要だと痛感します。
 テキストを見ると、多少、伝統構法に対する配慮もありましたが、とてもとても日本の文化を理解しているとは言い難いと思います。国がこんな調子だと、よほど頑張らないとのみ込まれてしまいそうです・・・

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【最近はアゲハやオオゴマダラなどのチョウやトンボが飛び交います。毎日、地下水を手ですくい上げ顔や手を洗い、口にできることを幸せに思っています。】

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【今朝(14日)掃除・エサあげの時見つけたカマキリの脱皮後の殻。また透明感が・・・。多分、さっき脱皮したばかりかもしれない。名前はきれいな「ウグイス」も今日は見ました。実際はそんなに奇麗ではないけれど、さえずりや鳴き声はきれい。「ホーホケキョ」。】

posted by 塾長 at 21:22| 教育・子育て

2020年09月06日

台風10号からの避難

9号に続いて10号も沖縄近海を通過しました。
台風は左巻きで進行方向の右側に沖縄が位置した場合は、同じ暴風圏でも風速が高く、逆に左側の場合は比較的に弱い風速となります。

9号は右、今回は左でした。したがって、前回より沖縄では被害が少なかったと思います。
木造、特に伝統構法の柔構造による木造住宅に住んでいるので、台風の影響は予兆から通過まで肌で感じます。天気予報士がいろいろ天気について知恵を語りますが、頑丈で機密性が高く、風が吹いてもびくともしない鉄筋コンクリートのマンションに住んでいたら、きっと予兆の風や土の匂いは感じ取れていないのだろうと思います。

自然の動きに遠い存在の暮らしが続けば、変化に対する対応が鈍感になり、口では立派なことを言いますが、「危機管理能力」は格段に落ちると思います。

自然界に棲む生きものたちは私たち家族より敏感なので、台風の予兆はもっと早くから知ります。その証拠に木造の我が家に避難してきた生きものたちがいたので紹介します。

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【まずは半野外のような浴室の中に飛来したイソヒヨドリ】

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【これはアオガエル。浴室の窓の外にいました。】

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【4畳半の居間から久々雨戸を開けようと木製ベランダに出ようとしたら、なんと巨大なジョロウグモが巣を作っていました。オッとっと・・】

このほかにも、アリが普段より家の中でたくさん見かけるようになりました。みんな台風や雨から避難してきたのでしょう。我が家を別名「ぬちゆるやー」(命がたくさん寄ってくる家)と呼ぶ意味がここにあります。
家自体が巨木のように感じて、「寄らば大樹の陰」とばかり頼ってくるのかもしれません。

一方、台風が通過する前の暑い日、裏山のタチガーの池で涼に興じる親子がいました。しかし残念なことに子ども2人は網を持っていました。この湧水を農業だけに使うのではなく、野生動物のためにも提供しようと10年ほど前、村や水利組合、自治会などに承諾してもらって農業用水の余剰水を利用して「おきなわ環境塾」が池を作りました。
毎朝この周辺を清掃しますが、野鳥が水浴びに来たり、エビやモクズガニが棲み家にしたりしています。カタツムリやタニシが増えたのでホタルもたまに見ます。

やっと生きものたちが帰ってきたのに、人間の都合で野生の生きものを捕ってしまうのは自然との共生をめざす者としては看過できません。その場で「獲らないで観察だけにして」とお願いしました。しかし、その後、エビは姿を消していました。

水に入ることを拒否はしませんが、野生生物に脅威を与えることはよくありません。そこで以前も置いていた看板を今日改めて付けました。

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【タチガー池の一角に立てた生きもの捕獲禁止の看板。最近は外来種を放す無責任な人間がいるので、「持ち込まない」ことも付け加えました。】

自然に触れることは子ども時代に必要なことですが、身勝手な行動で自然生態系をむやみに撹乱することはやめてもらいたいものです。

看板といえばもうひとつ。今日は台風で吹き飛んだ敷地入口の看板も新調しました。

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【ハブはどちらかといえば「飼っている」ようなものです。陸生の生態系の頂点に位置するのはヘビです。我が家はヘビ類がいないとネズミが増えて大変です。したがってヘビは大切にしています。増えすぎても困るので、天敵のアヒルを放し飼いにしています。おかげで良い加減のバランスが保たれています。】

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【3日一回の割合で早朝、近くに草刈りに家族で出かけます。最近は除草剤がまかれているところが増えて、馬やヤギ、アヒルやニワトリに与える草の安全性に危機感が募ります。いつも作業を終えたら掃除します。】

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【ここは裏山の農道です。台風明けの道には落ち葉がたくさん。掃除を毎朝しますが、ここはきれいにするためだけではありません。カタツムリやタニシがコンクリートのカルシウムを求めて夜のうちに移動して道に残っているので、ロードキル(れき死)にあわないよう、側溝と反対側の山側に掃いて人や車から彼らを守るための清掃活動です。】

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【鉄分の多い心然?磁石が額に付いている?】

さて、沖縄県は明日から新型コロナウイルスの拡大防止のための緊急対策を解除するようですが、昨日も陽性者は20人も出ています。県は経済性との両立をいいますが、感染防止対策が行き届いているかというと、疑問が残ります。
また、県知事が他県や自衛隊に医療従事者を依頼したことには恥ずかしい思いがしました。何かあればすぐほかに依存する体質が抜けません。宮古や石垣への自衛隊配備についても反対ばかりしているのに、身勝手なふるまいです。大分から駆けつけてくれた看護師さんは沖縄で感染しました。
被害者ぶって、「沖縄にはなるべく来ないでほしい」などと言っていましたが、被害者が加害者にいつでも変わる謙虚さが掛けています。
国に対してもお願いする割合は他県より圧倒的に多いのに、サンゴの移植認可は引っ張るだけ引っ張っています。
基地問題で反対を取り続けないと予算が来なくなるという前時代的な方針はもう終わりにしたほうがいいと思います。昨今の近隣国の状況や世界の潮流などを勘案し、地政学上安全保障に沖縄が必要不可欠なことと併せて選挙に勝つためではなく、現実的に県民のためになる施策の実行に転換してもらいたいものです。

自然を実感しない天気予報士のようになっては、危機管理も将来への方向性も正しく見据えることはできません。コロナ対策も手かずがいっても場所や対策の程度によって制限を加減する方法に変えるべきだと思っています。

特別支援学校は県立なので明日から登校ですが、マスクが掛けられない万然のことを思うと、明日はお休みさせます。
posted by 塾長 at 20:43| 教育・子育て