2015年01月30日

日本の文化

 横綱・白鵬が名横綱・大鵬の持つ32回の優勝回数を1月場所で更新し、33回としました。偉大な記録を樹立しましたが、前代未聞の審判への批判のほか、張り手・ダメ押しなど、横綱らしからぬ行動・言動で社会から批判されています。
 単に、外国人だから・・・ということではなく、これは日本国じゅうをまん延している人格、道徳の欠落がひとつの原因ではないかと感じています。

 今の日本社会は物質文明がはびこり、モノや財産を持つものや強い者が優位になっています。学校の成績もしかり・・・。成績の良い子が大事にされる傾向があります。
 それを後押しするようなスポーツや成績が優秀な人間の言うことがまかり通るような風潮や報道がありますが、目立たなくてもコツコツ社会のために頑張っている人が世の中にはたくさんいます。

 白鵬が批判されるのも、強い人間だから何を言ってもいいという考えが表に出たのではないかと推測します。傲慢でわがままな人間は、日本人からは尊敬されません。日本人は慎み深く、感情表現もなるべく抑えるのが美徳とされます。
 衣服も同じで、西洋では肌を露わにしますが、着物は体の線はなるべく見せず、肌も顔と手くらいです。

 我が家での子どもの評価は「学業×手伝い」です。手伝いがゼロなら、すべてがゼロ評価です。家事や育児、仕事へのお手伝いなどの家庭内労働は、我が家では当然。成績が学年1番でもお手伝いが少ないと、総合的には低い評価になります。

 最近の事件を顧みると、人格・道徳の欠落が明らかです。だから、ハレンチ行為や迷惑行為が多くなっています。大の大人が、あるいは社会的に地位の高い職業に就いている人が平気で事件の加害者になっています。日本人が持ち合せる「恥」はどこへいったのでしょう?

 普天間飛行場の代替地・辺野古の工事現場では、周囲に工事の安全を確保するためオイルフェンスを浮かせ、それから一定距離はなれるよう監視・警備する真剣なまなざしの海保の姿と、カヌーからオイルフェンスに足をかけて談笑する反対組織が一枚の写真になって新聞に掲載されていました。本文記事は反対派寄りの内容でしたが、読者にはどう映ったでしょうか?

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【平成27年1月23日付タイムス住宅新聞「お住まい拝見」 表紙】

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【「お住まい拝見」本文。再生に重きを置いた内容になりましたが、地域文化や職人文化と建築文化との融合が大切なキーワードでした。一般向けにはよかったのかな、と思っています。】

 一神ではなく、八百万の神の日本。自然や先祖を崇める日本は、自然の摂理に沿って生きてきました。
環境・住宅の分野でも循環機能や持続可能な開発など、科学的、物質的な感覚で納得させるのではなく、木は 「イキ(木)モノ」、森や木造の家には木霊が宿るという精神文化を持ち、すべての事象に命や神を感じる日本人の考えは、もしかしたら世界を救うかもしれません。紛争の絶えない地方には共通して一神教が多く、他の宗教を認めず譲らない、また、砂漠地帯など自然が厳しく、自然と対決して支配しようとする考えがあります。

 一方日本は、道にゴミを捨てない、湧水を汚さない、川に小便はしないのは、道には土崇神、湧水には水神様、川には河童がいると思うからではないのでしょうか?他にも家を建てる前には、土の神様、上棟したら天照大神(沖縄では紫微鑾駕)、台所には火の神、かまどの神、田んぼには田の神様、山には山の神など、そこらかしこに神様がいます。まことに神々しい国です。

 自然を畏れ、自然に感謝する。また、自然から生まれ、自然に戻る。自然を人間と対峙させた西洋風のネイチャー(nature)で捉えるのではなく、人間も自然のなかの一動物としてとらえる、だから日本人のもつ自然観は明治以前の「じねん(自然)」が底辺にあります。(ありました・・・)

 そう考えると、自然に・・自然に・・・、自然に逆らわず無理なく生きていくことが、環境問題を根本的に解決するだけでなく、日本社会や世界全体から争いごとが減り、継続的で安定的な方向に進むと考えています。

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【平成27年1月30日付タイムス住宅新聞連載 「木霊のひびく家々」の最終回。第5週のみの連載だったので、回数の割には長きにわたりました。長くお付き合いいただき、ありがとうございました。】
posted by 塾長 at 09:07| 教育・子育て