2021年11月17日

木組み、続報!

昨日の続報です。

少し雨に降られましたが、2階の床組みは確実に前に進みました。

主な所だけ紹介します。

大黒柱土台300角.jpg


【大黒柱の土台との取り合い。スパンが遠い場所の柱なので土台はヒノキの300ミリ角です。大黒柱は土台よりさらに大きいので、すべりすべり勾配付きのわなぎ込みケヤキのコミセン打ちです。】

竿シャチ栓.jpg


竿車知継ぎ.jpg


【竿車知(さおしゃち)栓継ぎを多用しています。伝統構法の継ぎ手のひとつです。】

梁のジョイントよこホゾ.jpg


よこホゾアップ.jpg


【2階間仕切り梁に末口240oの太鼓落としの丸太を組みます。この上に2階床大引が載ります。すべてヒノキ材です。120×360の間仕切り梁と丸太の仕口は「平ほぞ(横ホゾ)」です。棟梁曰く、「間仕切り桁の繊維を切断したくなかったから。」。なるほど。下には柱がたくさん建つのですが、慎重な仕事ぶりが分かります。】

梁入れ前.jpg


梁沈め.jpg


【周りが胴差で固まってくると、柱は簡単には開きません。そうすると最後の2階床組みで残された組み方は3本同時に組むことです。上の写真で分かるように丸太梁のかかる間仕切り梁の中央付近をつり上げ、丸太の端部を180ミリ角の土台にかけ、ゆっくり全体を下降します。
3本の部材と4か所の仕口が同時に納り水平になります。「宙に浮く心柱」が第2段階で待っていますが、この要領です。しかし、心柱の下は宙に浮くので、ぴったり水平で止まるかどうかは棟梁の腕にかかっています。】

梁の交差.jpg


【第2段階の終盤。丸太の梁が縦横に組まれました。明日から2階床大引きが入ります。これから2階の小屋組みを手刻みしていよいよ上棟に向かいます。大工仕事の正念場です。振れ隅のついた入母屋(蓑甲)や宙に浮く心柱など、さらに難度の高い技術・技能が試されますが、基本は「木の文化」です。日本の長い歴史・伝統の中で育まれた、木(自然)と人間の「心合せ」を顕在化させようと考えています。】

DSCN5095_R.jpg


【設計者として「一発」!久しぶり「かけや」を上げて梁を沈めました。】
posted by 塾長 at 20:45| 教育・子育て