今日、やっと大屋根部分の鬼瓦を載せました。
鬼師は「現代の名工」に選ばれている愛媛県今治市の「渡部鬼瓦(わたなべおにかわら)」の渡部一馬氏。先日、人任せで沖縄まで運搬するのは心配だ、としてご夫婦で軽トラックに載せて来沖された。
仕事ぶりは厳しい様相になられるようだが、そのほかでは温厚な人柄で私たち家族にも優しく対応されました。
やっと棟木の端に鎮座した鬼瓦。3体に分かれていてそれらを銅線でつなぎます。施工は沖縄の島袋瓦工場さん。裏には鯱(しゃち)も用意されています。他にも唐獅子(逆さ獅子)や玄関屋根の鬼瓦などが準備されています。
この鬼瓦は中央に鬼、左右に龍虎(向かって右に龍、左に虎)がいます。頂点には「丸に梶(かじ)の葉」の「家紋」が入っています。少しずつ家の体裁が整いつつありますが、なにせ芸術性の高い住宅。せいてはことをし損じる、確実に丁寧に仕事を進めていくつもりです。
【一品生産。同じものはない。去った台風のような強風や大雨にも耐えなければならない。入念な施工と芸術性が一体化しなければ、良い作品は生まれない。明日から棟取りが始まる。】
【現場監理の帰り際、大工見習い中の次女の亜和(あや)と今週まで帰省を延ばし応援してもらっている研修生の久保田君と畑(はた)君に「鬼瓦が座ったので見て来い!」といったらさっそく1階の筋違い入れを中断して見に行きました。大牟田市から来沖している瓦師の友田さんが彼らと鬼瓦を一緒に写真を撮ってくれたそうです。若い人が日本の伝統建築を継承してもらいたいものです。】