2023年07月31日

出穂(しゅっすい)、自由研究スタート、台風対策

小学校から依頼された「田んぼ授業」。出穂(しゅっすい)しました。

白い小さな花が咲いています。

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出穂花盛り.JPG


25年前までは都会暮らしで稲に花が咲くことさえ知りませんでした。

今年の子どもたちの「自由研究」は4年生と1年生の共同研究。テーマ名はまだ未定のようですが、田んぼの中に発生した「藻(も)」の「アオミドロ」で紙を作り、「うちわ」などの紙製品を作ることです。

藻のなかには「もやもや」した「アオミドロ」と「アオウキクサ」が共存しています。しかし向かって右のタンクから出る地下水で潤った右の田んぼには「アオミドロ」、左側の田んぼには「アオウキクサ」が多く繁殖していました。

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【右側の田んぼには「アオミドロ」が多く繁殖。】

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【左の田んぼには「アオウキクサ」が多く繁殖。】

そこで水源である「タチガ−」での水温、タンクの水温、両方のタンクから出る水温、左右4枚ずつの田んぼの水温を測りました。
そこで分かったことは、右4枚の田んぼの水温は30℃以上、左4枚は30度以下ということでした。それは影や浮草の量の影響もあるかもしれませんが、一番は流れ込む水量の違いでした。右は1日換算で約4トン、左は5トンでした。

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【繁殖した「アオミドロ」を採る子どもたち。】

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【水温測定中】

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30度以上.JPG


【「アオミドロ」が多い右側田んぼの水温はすべて30度以下。】

左アオウキクサ.JPG


30度以下.JPG


【左側の田んぼは「アオウキクサ」が多く繁殖。】

つまり水の量で水温が変わり、水温に合った植物が繁殖するということが分かりました。藻や浮草は水田の水温を抑制する力があります。また枯れれば窒素として土を豊かにします。
しかしあまりにも増えすぎると水の循環が妨げられるだろうと思って子どもたちは時々熊手を使って畔にあげていました。「命」ある水草がかわいそうだし、もったいない、ということから何かに有効利用できないかなぁ、というのが「アオミドロ」の紙化への研究のきっかけです。

まだこれから果たして「紙」になるかどうかの研究と実験が続きます。真夏の沖縄の水田で二人が頑張っているので、サイドから応援したいと思ています。

さて台風6号が近づいてきました。昨日はせっかく成長しつつある稲が風で倒れないように・・と家族総出で防風ネットを張りました。

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【右と左の田んぼの防風ネットを張った状態。】

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【全景】

とても台風には勝てませんが、少しでも脅威から守ってみようと思いました。正面にはマンションがあります。左右には防風林とまではいきませんが、稲より高い草木があります。無防備の道路側を中心に、台風の風向きや周りの防風環境などを鑑み、張り方をいろいろ工夫してみました。

倒れた稲はこれまでで見てきています。稲は倒れたら大変。しかし台風には勝てない。

「頑張れよー!稲たち!!」
posted by 塾長 at 15:37| 教育・子育て