2010年11月08日

自立・共生!

 国会中継を聞いていても、大人げない質問や的を射てない答弁が延々と続いています。政権が変わることはいいこともあります。しかし、菅さんでは心もとないと思ってしまいます。「有言実行内閣」などと言っていますが、言葉遊びに見えてなりません。いまさら、あの自民党政権に戻っては欲しくないので、しっかり運営してもらいたいものです。

 それにしても、いつから日本は堕落したのでしょう?アフリカのベナンから来日しているゾマホン・ルフィルさんが言っていました。「フランスから植民地化されたあとの母国は、フランス人のようになり、ネクタイを締めて仕事をするのがエリートで、みんなその方向に向かっている。労働は神から与えられた罰。だから、農業のように汗水たらす仕事をする人が少なくなった。」

 ベナンではなく、日本も同じようになってしまったのではないのでしょうか?ベナンの公用語はフランス語、日本は英語教育が盛んです。日本も高学歴時代が到来。ホワイトカラー族が増え、現場で汗を流す人が減りました。

 日本人は勤勉・勤労。「働くことは罰」という宗教観はありません。逆に「勤労は善」です。しかし、戦後、欧米に追い付け、追い越せと戦後復興から勤労を楯に、高度経済成長を成し遂げましたが、世界からエコノミックアニマルと揶揄させるほどがんばりました。支えたのは中学卒業の集団就職者、あるいは高卒者です。

 享受されたのは、簡単便利な暮らし。労働は悪。昔は「働からず者、喰うべからず」でした。しかし、今は頭を使って体は使わず・・。指先一つで、大もうけをする人がいます。また、それを良し、とする社会風潮があります。

 スポーツは盛んになりましたが、目指すは大リーグ。日本でもドラフト1位は1億円の契約金を摂ります。わずか18歳で一生暮らせるお金です。ただ、大リーグに行った松井選手も、当たらなくなると、「ハイ、サヨウナラ!」まるで、「モノ」です。それを証明するように、野球選手は「入札」にかかります。

 高度経済成長やデジカル化は、簡単便利でスピード化は図れましたが、日本人の持つ人情や文化を壊してしまったように思います。建築の世界でも機械化が進みました。最近では集成材や積層材が多く、ノミやカンナを使う機会が減りました。
 国がつくったマニュアルに従ってしか家造りができなくなってきました。マニュアル通りに生きるマニュアル人間が増えました。どこにいっても同じ家ばかり。昔、新幹線の駅は皆同じ形や色をしていました。どこに停車したのかわからない状況でした。しかし、当時はこれらが数々の建築賞を取ったものです。

 今一番薄れているのは、日本人の自立心だと思います。戦後のように単に経済復興ではなく、今後はしっかりした日本像を見つけ、お金や外国に頼らなく国づくりをしていかなくてはなりません。

 またもう一つは、自然や社会、歴史や先祖などとの共生です。木材もお米も自給率は100%なのに、倉庫にも山にもたくさん残っています。国策の転換が必要でしょう。これまでのやり方では、どれだけ税金を投じても解決しないように考えます。

 まぁ、国や県などの行政に頼るのも間違いかもしれません。独自の考え方を行動に移していくしかないのかもしれません。
 10数年前、日本建築士会連合会の青年委員長を仰せつかったことがあります。地位に胡坐をかくことなく、その当時、今、全国でネットワーク化している「応急危険度判定士制度」の早期実現することを全国青年部会長会議で動議を出して承認されたこともあります。地域貢献賞の創設も同じです。

 熊本の青年部会長時代に、県内建築士の活動を社会を相手に発表する機会として「くまもと青年けんちく塾」や、九州の建築士の祭典:「九州パッションIN○○○」も創設しましたが、今も継続しています。

 国産材合板の開発・実用化もしました。当時は針葉樹の小径木で曲がりの多い国産材を合板にするなどもってのほか、合板会社からは相手にもされませんでしたが、国内の地下水・森林、熱帯雨林を守るという強い決意のもと、結果的に県の特記仕様書に載せることができ、その後、国産材合板の需要は伸び続けています。

 やればできるものです。10数年前同じ仲間だった建築士の面々は、北海道や京都、島根県などの建築士会の会長をしています。
 一方、私は相変わらず、現場の第一線にいます。やっかみなど一切なく、今、建築やまちづくりの現場の第一線で活躍できることを、本当に幸せと感じています。やっぱ、現場はいいなぁー。

 
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現在進行中の、手刻みの木材切り込みの作業場。沖縄では初の寄せ棟に折置き組を採用。木材量は通常の2.5倍、しかし、家は500年はもつと思うので、100倍。マニュアルにない仕様を独自に作る所に「自立」が芽生える。
12月25日〜27日の2泊3日の冬に林間学校のテーマは「自然に合わせて暮らしてみよう!〜よみがえる感性、めざめる自立心〜」。

手作業中の「自然と先祖と家族をつなぐ家」は、人間の知恵と汗の結晶として来年1月中旬、沖縄市にお目見えします!

posted by 塾長 at 20:37| その他