2011年01月26日

棟上げ速報 bR

 1月12日に土台敷き(二重土台のところは、同時に柱を建てるますが・・)を始めてから今日(26日)でちょうど2週間。やっと隅木がすべて入り、今日から垂木を打ち始めました。

 軒が出てきたので深みが増したのと同時に、家の全体像が見えてきました。日本は法治国家ですので、法律は守らなければなりません。
しかし、法律は人間が作ったルール。絶対ではないと考えています。家造りには建築基準法が適用されます。

 特に構造では、基準法ができた時から、布基礎に筋かいを使った軸組みと、礎石基礎・貫工法による伝統の木組みとに二分され議論があったようです。結果的に基礎と一体化した軸組み工法になりましたが、自然の大きな力をそのまま受ける現在の軸組み工法には無理があるように思います。

 しかし、法律は守らなければならないので、今回は筋かいを入れますが、もう一方では貫も入れます。つまり、併用することにしました。

 玄関の柱が象徴的ですが、礎石と柱頭の枡組みで、自然の力を分散し、家にかかる力を軽減しています。他の柱も同じように「重ねほぞ」で、柱に直接かかる小屋梁や敷き桁、軒桁を差します。したがって、自然の力をこの複雑な折置き組で吸収、分散させるのです。結果、家全体が柔構造となり、しなりながらもなかなか倒れないしたたかな家になります。

 ちなみにほとんどの木造住宅はプレカット(機械で仕口・継ぎ手を作る)ので柱のほぞはわずか5センチほどの「短ぼそ」。伝統構法では重ねほぞを使うので、50センチにも及びます。また、ここでは約1500本も使われました。

 このような工法は、家造りに対する哲学の方法論です。最近は、住宅づくりが素人化しました。インターネットなどデジタル化の影響だと思います。しかし、簡単なようで難しいのが建築、特に住宅です。

 建築士もしっかりしなければなりません。素人のようなセミプロが増えました。つまり、素人のような間取りを作ったり、素人のいうことを全部叶えようとしたりする人が増えたのです。

 快適・便利な空間や機能を揃えれば良いというだけでは、素人です。今の民主党内閣のようなものです。自民党も似たようなものですが・・。
わがままで自分の都合に合わせただけの設計では、パッチワークのような家になりかねません。結局、自分で収拾が効かなくなってしまいます。

 人生最大の買い物です。張りきることは大事ですが、あれもこれも・・と欲を出すのは、身のためになりません。頭が混乱するばかりです。
なんのために家を建てるのか、しっかり自分自身と向かい合い、どうしても取り入れたいことを2〜3項目に絞って、玄人と相談された方が間違いないと思います。

 設計者や施工者で住宅、特に木造住宅は雲泥の差が出ます。家をご計画の方々も多々いらっしゃるとは思いますが、まずは相談相手を誰にするのか、熟慮されることを進言いたします。

 以下の写真は、本日までの知恵の塊、技の集大成のごく一部を紹介します。


ダボと込栓.jpg


                        【ダボの横に、さらにカシの込み栓】

隅木のそり.jpg


                             【寄せ棟の隅木の反り】

折置き.jpg


                             【折置き組の隅角部の納まり】


フォーラム1.jpg


                         【22日の伝統木造フォーラムの様子】

フォーラム2説明.jpg


                         【京呂組みと折置き組の違いなどを説明中】

枡組み.jpg


                    【玄関の枡(ます)組み。複雑な仕口で外力を吸収・分散する】

UFO?.jpg
 

      【空飛ぶ・小屋組み? 高架タンクの小屋組みを予行なしで決行。ピッタリ、ホゾが入ったので拍手喝さい】


万歳_R.jpg


     【棟上げ。床束から棟木まで、釘や金物を一切使わずに組まれた伝統木造住宅。これから貫や垂木が入る。木組みがほとんど揺れないのを実感】

斜めから_R.jpg


                 【今日現在の状況。とにかく立派な木造住宅の木組みです!】


posted by 塾長 at 22:57| 建築