2011年05月23日

イベント2題!

 一昨日(21日)は私が伝統木造研修を、昨日(22日)は家内が野草摘み・料理の講師をそれぞれ務めたイベントがありました。

 伝統木造住宅研修会は、熊本の隅田洋さん(樺球磨木材社長)が沖縄市で建設中の伝統的な住宅を見たいという話から発展し、せっかくなら沖縄木材青壮年会の定例会を兼ねて交流をしようと言うことになりました。

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                         【挨拶する小山 幹太木青連会長】

 そこで隅田さんに熊本や九州の木材事情を語ってもらい、その後、私が伝統構法について話すと言うことになりました。
当日用にパワーポイントで資料を作りました。テーマは「地震・津波の教訓 自然と共生する家づくり・国づくり」。

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【地震・津波という自然現象があった後の時期。亡くなった多くの命を無駄にしないために、募金やボランティアよりもっと大切なことがある、と話し始めた】

 参加者は材木店(木青連・県木材協会)の方々、沖縄県(森林緑地課、森林資源研究センター)、大工職人・建具職人(共に一級技能士)、女性一級建築士、建築確認検査センターの職員、木造で住宅建築をしたい施主や木造ファンなど住宅建築や建築に関わるさまざまな立場の方々が噂を聞いて約20名、「ぬちゆるやー」の学習棟に集いました。

 私の講演では、自然と共生する住宅の例として徳島県の田中家を提示し説明しました。吉野川の氾濫を見越して建てられた木造住宅は、かさ上げ、ボート、そして最後は葦(よし)葺きの屋根に家人が登り上がって命だけは助かるというストーリーを写真で説明しました。自然の力を受ける場所に住むには覚悟がいること、そして自然に逆らわない備えをすることを歴史から学びました。

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【まずは四国三郎:吉野川のようす。潜水橋(高知では沈下橋という)の説明。自然に逆らわない人々の暮らしや施設の紹介をした】

 田中家の説明では当初、笑いが出ていましたが、だんだん真剣な顔つきになっていきました。それはあまりにもみなさんが何も考えずに建築に取り組んでいたからだろうと思われます。
 現代建築では、自分たちの快適・便利な住みやすさが優先して設計されるので、多大なエネルギーをつかうこと、また、解体後のことは何も考えていない世代間倫理の欠如する設計の現状を暴露しました。
 現実に現代建築は産廃の発生源です。人間の都合に合わせるので多種少量の建材が使われます。住宅が劣化した後は、巨大なゴミとなります。データ上も全産廃のうち建設産業から出る産廃排出量は産業別では第3位、産廃の種類別でも瓦礫は第3位を占めています。

 伝統建築は、石、木、草、土などの自然素材を少種多量使うので、環境負荷が少ない。どうも現代人は「(自然の)サイクル」と「リサイクル」の意味をはき違えているようです。

 私が住宅の設計をする時は、産廃にならないかどうか、屋根に脚立を使わずに登れるか、床下に腰を曲げる程度で入れるかなどメンテナンスも含めて「設計」しています。

 住宅に不可欠な「長寿」や「取り換えによる更新」は、法隆寺と伊勢神宮を例に話をしました。おまけに、五重塔の建て方や式年遷宮のもつ意味なども話しました。
 県庁職員や将来の建て主など、若い人たちが熱心に、後の懇談会で質問を寄せられました。今後は、産官学野が一体となって命が循環する伝統木造住宅の普及に貢献して頂きたいと思います。イベントを企画された沖縄木材青壮年会、木材協会の皆様に感謝申し上げます。

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    【自己紹介中の県職員。木材・森林の課題解決についてはスパンが長い。若者への期待が増す】

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     【川下側の大工さん。伝統技術の継承、道具や用具を守るためにも木材使用量の多い伝統木造構法は重要】

 また、昨日は「YOU 遊 比謝川実行委員会」から野草摘み・野草料理の学習会が行われ、家内が講師として呼ばれました。理由は、林間学校や家庭で日ごろから野草を料理に取り込んでいるからかもしれません。昨年も同じ内容、同じ時期に呼んでいただきました。
 昨日は梅雨の合間に晴れ間も出て、野草摘みにはいい天気になりました。30名以上の方々が比謝川沿いの遊歩道で散策しました。

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        【比謝川にかかる赤い橋を渡ると、読谷村へ。河口に近い遊歩道で野草を調べる】

 ここは結構、野草の種類が多く、野草たちも元気でした。さまざまな野草を調べたのち、料理して食べられる野草だけを最低必要な分、摘みました。

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【野草の説明。食べられる野草やそうでない野草もある。しかし一番大事なことは、一生懸命生きている草の命に気付くこと。果たしてどのくらいの人が感じ取ったかな?】

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【雑草・野草と言う草はない。みんな人間のように名前がついている。しかし、名前を覚えることよりも、「ごめんなさい」と草を摘むときに掛ける声や気持ちの方が大切】

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                  【調べた後は、自分たちで判別しながら野草を摘む】

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                          【野草の入ったコロッケ原型】

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          【おにぎりに入れるムラサキカタバミを切る。子どもたちも包丁を使って大活躍!】

 さっそく、近くの社会福祉協議会の厨房に移動し、みんなで調理することに・・・。ゆでたり、揚げたり、切ったりしました。

 コロッケには、タチアワユキセンダングサとタイワンハチジョウナを入れました。サラダにはセリとシマツユクサ、ギシギシはゆでて味噌汁に、ムラサキカタバミはおにぎりにゴマと一緒に混ぜました。

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                    【野草料理、完了!】

参加者の感想です。
 「見るのと食べるのでは大違いだった」、「普段、見慣れていた草が食べられるとは思わなかった」、「ハーブ料理感覚で野草料理が食べられそう」「家でも作ってみたい」「おいしくないと思っていた野草がおいしくいただけた」などなど。

 命の話までは感想として挙がらなかったが、とりあえず、野草を見直すきっかけにはなったようです。今後はもう一歩踏み込んだ啓発活動にしていきたいと思いました。
 お世話になった実行委員会、神山副村長、照屋事務局長ほか関係者の皆様、ありがとうございました。

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                    【野草料理の説明をするノリコさま】

 この数週間日間、仕事も忙しくありましたが、お陰で何とか林間学校やこのようなイベントが無事終了しました。
 来月は、25日(土)午後2時30分から「湧水fan倶楽部」主催の学習会がぬちゆるやー(わが家)で開催されます。ここでは、湧水と教育というテーマで講演する予定です。周辺の名水百選も回る予定があります。

 参加費は無料ですので、どうぞ、お気軽にご参加ください。
posted by 塾長 at 10:33| その他