2012年01月25日

沖縄の冬の風景と建前速報!

 沖縄はこのところ、寒い日が続いています。・・。とは言っても、最低気温が10℃以下にならないので、本土の寒さに比べたら大したことはありません。ただ、ずっとその地に住んでいると体が慣れてきて、氷は張らなくても「寒い」と感じてくるものです。

 寒さのせいか、毎年無理して咲かせる近くのヒマワリ畑はのヒマワリは寒空で凍ったような表情をしています。見に来る人は笑っていますが、冬のヒマワリは凍えて泣いています。人間中心・自己中心主義の最たるもの。

咲かないヒマワリ.jpg


【ヒマワリは夏。寒空で成長も悪いヒマワリ。人間にもてあそばれ、可哀想・・・】

 先日、馬を連れて散歩していたら、新聞社かに記者が声を掛けてきました。「馬と一緒にヒマワリ畑の前で写真を撮りたいので協力して欲しい」。
 
 はっきりとお断りしました。「私は、冬のヒマワリ祭りには反対の立場。サクラやウメと一緒にヒマワリが咲く、と勘違いする子どもが出てくる。現に、子どものテストで、『種をまいたらヒマワリは12月まで咲き続ける』が正しいとと言う回答をした北中城小学校の子どもがたくさんいます。もともと緑肥が目的だったのに、立ち枯れにさせて、緑肥にもならない。おまけに西洋ミツバチやシロガシラなどの外来種が寄ってきて生態系を攪乱している。ここは、農用地ですよ。観光目的に使ってはいけないところです!」と説明しました。

立ち枯れのヒマワリ.jpg


【せめて緑肥になれば、救われるヒマワリの命。立ち枯れのヒマワリを見て、訪れた人たちはどう感じるのか!】

 大人たちがこのような有様で、健全な季節感や環境倫理観を持てる子どもが育つわけがありません。税金を使ってこのイベントに加担するような村の姿勢にも疑問があります。せめて、来年から村は撤退して欲しいと願っています。

 さて、寒さは木造の我が家にも影響が出てきます。開口部はすべて木製建具なので、当然、すきま風が入り込みます。隙間風は寒風だけではなく、季節の土や花の香りをのせてきます。部屋には赤い炭火がで暖を取るのが日課です。ストーブのにおいとは違い、日本文化の匂いです。

 しかしながら、夜は冷えるので、夏場外していた紙貼り障子を出窓の硝子戸の内側に取り付けました。まぁ、なんと暖かくなることやら・・・。昨晩は布団を掛けても眠れぬように寒かったのが、嘘のようです。厚さが1ミリもない紙。改めて、日本人の知恵に感動させられました。
 そういえば、「勝新太郎の座頭市」に出てくる家は、板戸の内側に障子がありました。硝子戸は、明治以降に普及したのでしょう。5年前まで住んでいた明治の後半に建てられた人吉市の矢岳駅駅長官舎の縁側には硝子戸がありました。入っていたガラスが波うっていたなぁ。きっと手作りガラスだったと思います。昔の「国鉄」だったからできたのでしょう。

障子.jpg


【紙一枚で寒さがしのげる。なんと繊細な日本の文化】

 さて、設計した「夢殿を持つ家」の建前がこの17日から始まりました。現在の木造住宅のほとんどはあらかじめ工場で機械加工するプレカットの部材を組み立てる方式です。私の設計は、伝統構法を応用した組み手を用いるので、土台敷きから1週間たっても、まだ2階の床までしか組むことができません。

段差ある土台.jpg


【段差のある基礎・土台、二重土台もあって、面倒な仕事が続く。その分、地震や台風に柔軟に対応できる】

 さらに地形に合わせて基礎には6つの段差があるし、場所によっては二重土台になっています。やっと昨日、中心に建つ心柱があがりました。28日のフォーラムに向けて、大工さん5人が知恵を絞りながら、複雑な木組みを重ねていきます。棟上げは、2月4日。餅投げをする予定です。前日には、建て主や大工さんたちと、餅つきを我が家でする予定です。

重ねほぞ.jpg


【伝統構法の欠かせない「重ねほぞ」。敷桁・梁・軒桁を貫通する】

折置き組み.jpg


【2階建て寄せ棟に折置き組みを採用】

 今日は2階の柱・梁が上がります。そして、最後に天につながる八角形の夢殿。楽しみです。

隅梁.jpg


【隅角部の隅梁の納まり】

夢殿2F床.jpg


【2階床組みの中央に心柱が見える。この上部に八角形の「夢殿」が鎮座する予定】

心柱.jpg


【心柱。最上部の欠き込みに「夢殿」の隅木のほぞが入る予定】
posted by 塾長 at 12:17| 建築