2012年04月24日

母の一周忌!

 本日、数え96歳で亡くなった母親の一周忌を迎えました。危篤情報が入り、沖縄から急きょ家族で見舞い(励まし)に熊本へ向かったのは、亡くなる2か月前の昨年2月、6人の子どもたちの歓声をエネルギーにしたのか、意識不明の状態から「奇跡の生還」を果たした母。いまでも家族の間では語り草になっています。

 励ますつもりが励まされ、「最後まであきらめない」気持ちを、死を持って見せつけてくれました。
 熊本での講演依頼を受けたこの3月、一周忌を兼ねて早めの墓参りを済ませてきました。・・とはいえ、やはり命日は命日。位牌を熊本から頂いて沖縄の自宅に持ち帰り、毎朝、ご飯とお茶を上げていますが、今日は供え物に加えて、郷土料理の「だんご汁」を仏前に上げたいと思っています。

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【沖縄式の仏壇に祀ったおふくろ】

 3月の講演会前後に感染したと思われる感染力の強いウィルスで脳症を患った第七子・万然が重篤な状態に陥るなど、今でも信じたくないところですが、帰沖した3月11日の夜以来、家族もその対応で一時期パニックに陥りました。最近は万然も「奇跡的な回復」を為し得て、少しずつ元に戻りつつあります。

 昨日は妊婦さんまで巻き込む通学中の子どもたちが、悲惨な暴走事故に遭いました。同じ京都で先日は「てんかん」症状をもつ男の暴走で多くの犠牲者が出ました。ともに車による被害です。昔、「走る凶器」と言われた車。便利な道具や装置は、時として凶暴化します。我が家でも毎日4人の子どもたちを学校へ送り出しますが、心配は尽きません。

 万然も重度の脳障害です。いまでも目が見えません。首も座らず、痙攣(けいれん)を繰り返しています。だいぶ落ち着き始めていますが、将来、「てんかん」を持つ可能性も大いにあるので、今度の事故は人ごとではありません。
 あの事故も、意識があったか、なかったかと議論になっていますが、どちらか一方ではないのではないかと思っています。つまり、意識はあったとしても、体が言うことを効かないことだってあるのです。

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【3月の講演前に「市房杉」に逢いに行った。樹齢700年以上。神が宿ると言われて納得。圧倒された】

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【幹周りは何メートル?子どもたちが手を広げても足らない!】

夕暮れの森.jpg


【夕暮れの市房(いちふさ)の森。神代の時代を彷彿させる】

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【熊本は石橋の宝庫。熊本県内に3つしかない石クサビ、二重輪石を使った井口眼鏡橋(菊陽町)】

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【白川の分水・馬場楠井手にある「はなぐり(鼻輪)」。約400年前(1608年)加藤清正が造った。灌漑用水づくりには火山灰を溜めずに流す工夫が必要だった。熔結凝灰岩の山を、馬の背中のように残して削り、これに鼻輪のように穴を開けると水と一緒に火山灰が流れて、溝掃除が不要。80か所以上の「はなぐり」が連続する風景は圧巻。平成4年、毎日郷土提言賞で準毎日提言を受賞。平成9年から6年かけて熊本県が公園化した】

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【流速を抑えるための「石ばね」。熊本市内に見つけた貴重な遺産】

 さて、今の日本はどこに向かって動いているのでしょうか?少子化に移行した日本に成長による経済発展はありえないと考えます。
 沖縄県では、相変わらず観光や情報を経済の主力にしようとしていますが、これらはオープンシステムで、「自立」には程遠い政策です。これまで何兆円使ったのでしょうか?道路や海岸は人工化してきれいに整備されましたが、経済格差は広がるばかり・・・。お金に代わる確かな価値観があれば、全国最低の賃金、失業率で結構なのですが、それを説得できる政治家は今のところ、日本にはいません。

 日本全体でも、TPPをはじめ、経済の自由化で競争社会を生き抜く方向のようです。これまで成長期で繁栄した繊維、造船、建設、家電などの産業は、作り過ぎて自滅しました。絶対と言われた自動車や銀行、情報の分野も今は大変な時代になりました。いつまで高度経済成長期の考え方を持ち続けるのか、日本人は完全に落ちてしまわないと分からない民族だから致し方ないのかもしれません。

 ところで、日本人はなぜ、「江戸」を見直さないのでしょうか?江戸時代こそ、クローズドシステムによる安定的な循環型社会です。決して、鎖国しろ!などとは言いませんが、地方都市が大都会を真似る必要もないし、エネルギーを浪費してまで快適で便利な社会にならなくてもいいと考えています。私は地域の風土に息づいた地方(じかた)文化を大切に、相手を思いやりながら家族とともにボチボチ生きていきます。

 来月9日、防災関連のシンポジウムで講演する予定(私の演題は「自然災害と共生するまちづくり」)ですが、ここでは、西洋化した日本人の自然観への警鐘と、慎ましい暮らしぶりへの転換の意義をお話したいと考えています。

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【国の登録有形文化財の「旧国鉄矢岳駅駅長官舎」の全景。がけ崩れを起こしたと聞いて、寄ってみた。】

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【同官舎。ここに9年前、クローズドシステム(閉鎖型生態系)、自然との共生を実感するため3年間住んだ】

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【玄関へのアプローチ。駅長官舎は駅舎と同じ標高にあり駅が直接見え、裏山(鎮守の森)にも守られている。立地も重要なポイントだった。旧国鉄の威信と知恵、国民の足を守る責任感が見える】

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【JR矢岳駅には、デゴイチが鎮座する】

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【無事、講演会も終了。遅くなりましたが、これを持って、関係者の皆様、ご参加された皆様に御礼申し上げます。ありがとうございました】

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【おまけ。免田川。こんな川を残したい】
posted by 塾長 at 18:29| その他