2012年09月09日

伝統木造住宅は、子育てのよう!

 我が家は引っ越してきて、やがて6年になります。軸組工法と異なり、伝統技術を用いた木造住宅は「子育て」に近いと実感します。棟上げは図面が姿に変わる出産のようで、棲みはじめると子育てです。

これまでも手直しや追加工事を何回も繰り返しました。それでも家族の変化や自然活動への対応などでいまだに手を入れ続けています。

 今日の午前中は、家の中の棚付けをしました。わずか17坪の母屋に9人が暮らします。特に収納は毎年増え続け、なかなか片付かないので、色々と工夫するしかありません。

 隣町のDIYの店から既製品の板を購入し、サシガネで寸法を書き入れ、ノコギリやノミを使って家族総動員で取り付けしました。私は大工さんでもないし、もともと不器用なのでまっすぐ切れなかったり、まともに釘を打てなかったりして大変ですが、家に対する愛情だけでがんばりました。

書斎棚付け.jpg


【書斎兼事務所の木製棚。既製品の棚板を2枚取り付けえたら、随分片付いた。家には手入れが欠かせない。】

 今日は、書斎兼事務所の棚と食器棚の棚の追加です。なんとか形は出来ました。台風の前は折りたたみの雨戸が壊れたので、直接木々で止めたり、風で家に当たる樹木の枝を切ったりと、毎日のように力仕事が続きます。

食器棚付け.jpg


【こっちは、家内要望の造り付け食器棚の地袋の棚付け。一段増えると、台所は相当片付く。自家製の梅酒(平成18年〜今年まで漬けたものや梅干などが並ぶ。よほど飲兵衛と思われるかもしれませんが、たまーにしか呑みません。】

 そういえば、屋根の点検で見つけた渡り廊下の雨樋替えもしました。樋(トイ)といっても、竹です。モウソウダケを二つに割って節をとります。自然素材なので、数年もすれば取替が必要です。お風呂も檜風呂なので、同じことです。つまり、我が家はすべてがそうなります。お金も手間もかかりますが、実に楽しい子育てです。

竹の樋.jpg


【孟宗竹を割って作った雨樋をかけました。上下2段あります。取り付け役?私ではありません。屋根の登ったのは、家内と子どもたちです。】

 以前、連載「新木造孝」でも書きましたが、いままたそれを実感しています。伝統建築の木造住宅は、子供のようでもあり、恋人のようでもあります。そのうち、母親や父親のように僕らの家族を守ってくれると信じています。
 それまで、毎日、気にしながら付き合い、育てていこうと思っています。

トウギョ.jpg


【水車小屋前の池も家族で作りました。ここにはトウギョやメダカ、カニ、金魚などが棲んでいます。】


龍とオオタニワタリ.jpg


【我が家の玄関屋根には、オオタニワタリが棲んでいます。漆喰下の土に根を張っている様子。生きものと一緒の暮らし:命がたくさん寄ってくる家・「ぬちゆるやー」にふさわしい風景です。毎日見るたびに植物の生命力に感嘆できるのも、自然素材だけで建てた伝統木造住宅である我が家のおかげです。】

子育て.jpg


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【以前連載した「新木造考」と「木暮らし」の一部。この時も同じように、伝統木造住宅は「恋人」「子育て」のようだと書いています。】
posted by 塾長 at 20:10| 建築