2013年01月25日

ヒマワリまつり考!

 毎年この時期になると、憂鬱になります。時期外れに咲く花をニコニコして見に来る人たちが我が家の周囲にたくさん来るからです。主催者や主催者から依頼を受けたほとんどのマスコミは日本で一番早く咲くヒマワリ、として広報します。

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【「徐行」の看板はついたけれど、まつりに関係なく普段から「徐行」してほしい。我が家の前はわが子たちも含めた通学路】

 同じ日本で一番早いといってもこれは、自然に開花するやんばるの桜と違って、人工的に秋、種をまき無理やり春に咲かせるという、自然の摂理を無視したいかにも人間中心のイベントなのです。先日、周辺の住民や農家を対象にした説明会(・・といっても、4回勝手に開催してきた既成事実を認めて、交通規制などへの意見だけを聞くという姑息な会議)が、5回目にして初めて行われました。その場で、このヒマワリ祭りを青年エイサーまつりや、北中城まつりと同様に村の一大祭りに位置付け、村のまつり活性化実行委員会で所管、運営すると、委員長の村長があいさつしました。これには、びっくり仰天です。

 北中城村には、週末美術館やムーンライトコンサートなど、立派なイベントが多々あります。それらは地域住民が主体で取り組んでいます。

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【我が家のお母屋からみえるヒマワリ畑。相手は生きもの。思った時期に思った通り咲くわけがない。立派な農用地に観光目的のヒマワリを咲かせる愚行。将来に禍根を残す。】

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【自然節理に逆らって咲かす人間のわがまま。ヒマワリには罪はない。年々、背丈が低くなるばかり・・・】

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【かわいそうなくらい痩せたヒマワリ。人間中心主義の最たるもの】

 いつどこでそのような重要なことが決まったのでしょうか?村が運営するということは、多くの血税が使われます。地域の住民や農家をはじめ、村民の合意をどこでとったのか、疑問が湧きました。
 これまでは、民間が運営していたので少々目をつぶっていたところもありましたが、行政が主導するというと話は別です。

 この26日から2月の11日まで開催されるまつりの会場が、農用地であること。ここは農業振興を目的とした優良農地で広い畑で大根やネギ、キャベツやセロリなど多くの種類の農作物が採れます。
 祭りの発端は、その農地への緑肥としてヒマワリを植えた畑があり、それが新聞記者の目に留まり大々的に広報したことでした。興味だけでぞろぞろ見に来た人たちを観光客としてとらえ、「緑肥が目的」だったヒマワリを「観光の手段」としたのが間違いの始まりでした。

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【小さな村でのささやかな抵抗。我が家の敷地の木々や建物に今の心境を表してみました】

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【その2】

 緑肥なのに立ち枯れするまでヒマワリを畑に置き去り。種を求めて外来種のシロガシラがたくさん飛来します。農作物への影響はほかにもあって、西洋ミツバチや葉野菜に被害をもたらすアブラムシも大量に発生しています。
 これは時期外れに咲かせるヒマワリが地域の生態系に及ぼした悪影響のひとつです。農家にとっては、致命的です。排気ガスの影響も無視できません。

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【その3】

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【その4】

 他にも悪影響が出ています。それは教育です。子どもたちが通う北中城小学校の3年の理科のテストで、「春まいたヒマワリの種がどんどん成長したら冬、12月に花が咲くというこどの意見が正しいか?」という旨の質問が正しいか否かに、北中城小の子どもの多くは「正しい」と答えてしまっています。
 毎年無理やり寒い時期に咲かせるヒマワリ。ヒマワリには罪はありません。寒空で笑っているのは人間ばかり。このような身勝手な人間が増えると、犯罪が増え不安な社会が広がります。
 すぐ近くの我が家では周辺の自然を生かして、環境教育を行っています。なんと皮肉なことでしょう。「自然の摂理に沿って暮らしましょう」と言っている一方でまったく逆のイベントが行われます。

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【その5.ほかにも、≪めずらしや 「観光」を売る 農振地≫などもあります】

 年々、ヒマワリの背は低く痩せてきて、花の大きさもマチマチです。子どもたちは「ヒマワリがかわいそう」と言っています。
 近くの農家には農業をしたくても農地が借れず雇われている若者もいます。ヒマワリ祭りは若い農業志望者の芽を摘むことにもつながります。

 一生懸命するから善、ではありません。法律に抵触しないか、行政がしていいこと悪いこと、将来的にどうか、社会性や正しい自然観、など高い倫理観に基づき、高所・大所から吟味したうえで実行に移すべきではないかと思います。

 単に、ヒマワリまつりに反対しているわけではありません。田舎なので口には出せませんが、ほかにも、私と同様の考えの方も多数います。真夏に農用地以外の場所で、自然に大輪をつけるヒマワリには拍手です。開かれた行政で、誰からもすばらしい祭りといわれるような理念と将来においても評価されるような哲学が必要です。

 北中城村が全国から笑われないように、言うべきことは言って正しい方向に行政を導きたいと思っています。
posted by 塾長 at 09:31| 環境・生きもの