2021年02月02日

「ゲストティーチャー」

今日は子ども10人のうち二人(中3、中1)が通う北中城中学校の国語の授業に「ゲストティーチャー」の講師として出かけました。
(お陰様で今年の4月から第9子の「わかみこ」が北中城幼稚園に2年間通うことになりました。11月から10年ぶり妻が仕事に復帰するからです。従いまして、幼稚園1、小学校2(うち1人は特別支援学校)、中学校2、高校2(長男の朴然(ぼくねん)は三女と同じ球陽高校理数科に推薦入学(内定済み)、大学1(千葉大)、社会人1、在宅保育1となります。伝統構法大工見習いの次女は今月から自動車学校へ短期通学の予定)

対象は中学2年生でコロナの影響があってクラス別(36人)で行われ、2年3組(2時限目)と2年1組(6時限目)でした。

国語の教科書に登場する故・西岡常一棟梁とサグラダファミリア教会の彫刻家の一人、外尾悦郎氏の「達人のことば」の一環として呼ばれました。どうも3年前、北中城小学校(小3〜小6対象の一斉授業)で「宙に浮く心柱」と「厚さ6ミクロンのカンナ削り」の体験授業を覚えていた当時の児童が推薦したようです。

私は達人ではありませんが、呼ばれた以上はそれなりの授業をしたいと思い、現在、積算の業務を抱えて忙しくしていますが、「日本再生の原動力「伝統文化」」と題して話しました。

金物だらけの木造.jpg


【ゲストティーチャーでの授業風景。沖縄も木造は増えたが、ほとんどは木の癖を無視して機械製材された木材を使い、釘や金物で強制的に打ち付けられている現状を説明中。「現在のほとんどの住宅建築には、木の性格を活かして適材適所に使う、としてきた日本独自の文化(技術と心遣い)が残されているとはとても言えない・・・」】

講演の様子 (2).jpg


【日本建築の伝統文化のひとつは循環文化。その象徴として伊勢神宮の式年遷宮を説明中。土から生まれ土に戻る自然素材を(木・土・草など)ゆるやかに循環させる思想と技術、森さえも更新しようとする壮大な考え方も紹介した。】

現代社会は理不尽事件やハレンチな事件で多くの犯罪被害者が出ています。その原因の一端が自然を排除した気密な住まいにもあると考え、日本の伝統的な住まいの具体例をあげて話しました。

国語の授業と聞いたので徒然草(吉田兼好)や方丈記(鴨長明)の一節、三島由紀夫氏の論文の一部も取り入れました。また縄文の家づくりから沖縄の住まいの歴史も簡単に振り返り、自然とともにあった昔は争いごとがなかった話もパワーポイントを使って振り返りました。

そこでは自然の豊かな日本では質素で慎ましく暮らすことを美徳としたことや、法隆寺など柔構造が最新技術として東京スカイツリーや明石海峡大橋に使われていることを説明しました。
強調したのは、戦後の日本で主流になった快適・便利の一方で人心の荒廃が起きていることです。人間中心の身勝手な振る舞いが高じて事件に至る経緯や経済性や合理性を優先し機械力で木の性格を押し殺す無文化の家づくりの具体例を示しました。

根っこには西洋の自然対決の考えがあります。自然との親和性に優れた日本では自然を敵対視せず、自然を取り込みながらかかる自然力を「逃がす、よける、避ける」技術が進化しました。これが「伝統文化」として今に残っています。

建築の世界から社会をみるとても丁度50年前になくなった三島由紀夫の「日本はなくなっていて、その代わりに、無機質な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目のない、或る経済的大国が極東の一部に残るのであろう。」という論文の一節がそのまま当てはまることも話しました。

質疑応答 (1).jpg


質疑応答 (2).jpg


【授業の半分は質疑応答。現実は講演の方が長くなってしまったが、残る時間を活かして答えた。事前に質問事項を聞いていたので、全部書面で返してはおいたが、それでも鋭い質問や意外な質問があった。
例えば、「やりがいは何か?」「失敗した例」「予算」「仕事上大切なこと」「美学とは」などなど。】

見かけは日本人だが、中身がない、なんとか数千年の日本人のDNAでしのいではいるが、空虚な現在の日本社会はそのうち内部から崩壊してしまうのではないかと心配をしています。

現に講演中にひとりの中学生が退席しました。これまで数ある講演での途中退席は初めてです。国語の担任の担任や教頭、校長先生がいる前で、です。その場で「失礼ではないか!」と言いましたが、あとで先生方にきくと通常は授業にも参加しないときが多く、今回はいつもの3倍(の時間)は席に着いていた・・・と聞きました。

授業(講演)主旨が顕在化した感じです。これは個人的な話ではありません。今の日本社会を象徴しています。勝手気まま、わずかの時間もじっとできない・・・。自由すぎて自己中心がまかり通る社会にしたのは私たちの責任でもあります。
もういくところまでいって、多くの難題を解決できないところまでこないと人間、とくに日本人はわからないことを私は知っています。そろそろ日本の弱体化を目的とした現憲法の改正を本気で考える時期に来ていることを実感しました。

しかし、圧倒的多数の子どもたちは熱心に聞き入ってくれました。2回目の講演(授業)は6時限ということもあって話終えた後も持参した木組みの周りに寄ってきて触ったり外したりして興味深く日本の長い伝統の中から生まれた木造技術を間近で感じ取ったようです。

最後の挨拶で「(伝統構法に携わる)大工さんや設計者はすばらしい!」と言ってくれた代表の生徒とは禁止されている握手をしてしまいました。

握手.jpg


【クラスの代表あつさつのあと嬉しさのあまり握手してしまいました。】

今の世の中の価値観に流されず、日本の長い歴史に育まれた文化を大事にして健全な社会を築いて欲しいと願いました。

木組みの説明 (1).jpg


木組みの説明 (2).jpg


【圧倒的多数は熱心に学校の先生以外の講師の話に耳を傾けました。授業終了後も持参したマス組を手に取りとったり外したりして興味を示してくれました。この中のひとりでも現在の社会に疑問を感じ、日本人の遺伝子を後世に引き継ぎ、質素で慎ましくも安心して暮らせる社会に貢献してもらいたいと思いました。実はこの後、多くの生徒から握手を求められ、紙資料へのサインまでせがまれたので喜んで応じたことを付け加えます。】
posted by 塾長 at 02:02| 教育・子育て

2021年01月19日

棟梁依頼の旅

1月16日と17日、宮崎県西都市に次期住宅建設の棟梁を探しに出かけました。ほとんどの住宅がプレカットに移行した今、伝統構法で墨付け、刻みができる大工棟梁は希少です。

自分の知り合いや友人・知人の伝手で4か月まえから探し始めましたが、それぞれ諸般の理由で合意には達しませんでした。
そこで最後に熊本の建築士会、川尻のまちづくりで知っていた古川保さんに思い切って電話しました。この方は、現在の住まいづくりに疑問を覚え独自の考えで設計をしています。

出来上がった図面や類似構法の写真等を送り返事を待ったところ、宮崎県内に当たりをつけている、というメールが入りました。結構早い時期でした。直接電話連絡したところ、意外や意外、「ぜひやりたい!」とのこと。

この機を逃してはならないと、さっそくご本人に会う約束をして出かけた次第です。

まだ40代という中村 健棟梁。明治5年建築という古い家に住んでいて、庭の一角を作業場にしていました。
作業場にはリフトやオビノコなどがありました。重ほぞなどのつくりには帯ノコが必要とのことでした。住まいに案内されると、自分で作った五右衛門風呂や羽釜の乗った窯(かま)、箱階段などに遭遇しました。
納屋の木組みを見て、「四角のコミセン」がきちんとはまっていたので、「これは大丈夫」と太鼓判を押しました。

もとは自動車整備工場に勤めていた変わり種。しかし、伝統構法の日本建築に出会い、その後はその道に没頭したようです。

4月から沖縄にトラックごと移動し、作業場に運び込む木材と同居しながら墨付け、切り込みを行い、完成までそこに住み続けるという方法を提案されました。まじめな方で酒・たばこはやらない、作業場に居を求めるのは夜中、墨付けに間違いがあったら即、修正できるから・・・という理由だそうです。いかに真面目で責任感が高いか伺い知ることができました。

ずっと懸案事項だった「大工棟梁」の確保。伝統的な木造住宅の中心的存在になる大工棟梁。技術力や経験、人柄などが求められます。それと「やる気」。最後の「やる気」を大いに感じたので、お願いしました。
快諾を受けて夜は留守を預かる奥様にも会わせていただきました。
奥様は棟梁の気持ちををよくわかった方で、「主人は好きなことをするときが一番輝いている。どうぞ沖縄で頑張ってください!」とおっしゃいました。

この話し合いの時棟梁が「できれば弟子がいればいいけどなぁ・・。」と言われました。沖縄での応援部隊は4〜5名の大工さんが声を上げています。ありがたい話です。しかしみなさん、最近の主流であるプレカットの仕事ばかりで墨付けや切込みの経験がほとんどありません。

昨晩、こんな話をしていたとき、進路で迷っている次女に「ホントは何が合うと思っているの?」と聞いたら「私、伝統構法のできる大工さんの見習いになろうかな?」と言い出しました。次女は警視庁や皇宮警察の1次試験に通っています。真意を聞くと、大きな組織の歯車で働くのが本当に自分に合っているのか疑問があり、日本の伝統文化を残す仕事のほうにも関心がある・・などと答えました。

何の保証もない大工の世界は厳しいことは説明しましたが、それでも「やってみたい!」というので一日置きました。今日改めて聞いたらあきらめるどころか、ますますやる気が出ていました。
本人にとっては進路に対する大きな方向転換です。

私が描いた設計に棟梁の一番弟子として参加するという、すごいことになりつつあります。
今後の展開はまだわかりませんが、ひとまずご報告いたします。

千切り大根干し (2)_R.jpg


【急に宮崎県西都市に大工棟梁のハンティングに出かけた。沖縄・那覇空港から鹿児島空港、九州縦貫道(宮崎道・西九州道経由で移動した。途中、宮崎県・田野で見かけた風景。最初は何だろうかと思い車を止めてよく見ると「大根干し」。】

千切り大根干し (1).JPG


【隣には「千切り大根干し」。日本の原風景。】

中村棟梁_R.jpg


【「まだ見ぬ恋人」だった中村棟梁。自宅兼作業場にある納屋をみて、「この方ならできる!」と思った。仕事内容もだが、現在の日本の住まいのつくり方に疑問を持ち、自ら日本の伝統建築の復活を目指していることは設計、施工の立場は違っても同じ。意気投合してその後6時間も話した。最後は「日本人」の復活、というところか!】

箱階段_R.jpg


【ご自宅にあった「箱階段」】

杵_R.jpg


【ご自分で作られた「杵(きね)」】

DSCN8280_R.jpg


【これもご自身で作られた「五右衛門風呂」。そういえば以前人吉市矢岳町に住んでいたころは「五右衛門風呂」に入ったなぁ・・。沖縄では「ヒノキぶろ」に入っています。】

整理整頓_R.jpg


【中村棟梁とコンビの三田井製材所の藤田社長にもお会いした。整理整頓ができた製材所で、きちんと桟で切ってあった。木材は乾燥が大事。人工乾燥機に入れれば乾燥はするが、中の組織が壊れてスカスカになり粘りがなくなる。やっぱり自然乾燥に限るが、もともと山の傾斜に葉を下側にして自然に乾かす「葉枯らし材」が一番いいが、今は枯れるのを待てず伐採後即、製材するので後で狂ってしまう。】

施主、設計、施工者が三位一体で心を一つにすればきっと立派な住まいが誕生すると信じています。

いっぺー (2)_R.jpg


【今朝もまだ暗いうちから家畜・家きんへの餌あげと道路の掃除に家族で出かけました。まだ薄暗い朝7時ころ、3年ほど前に苗で買ってきた「イペー」。なんと赤紫の花をつけました。沖縄の春の風物詩としてイペーは黄色い花を咲かせます。ブラジル産ではありますが、沖縄では在来種の感覚です。沖縄はもう「春」です。】
posted by 塾長 at 12:54| 教育・子育て

2021年01月09日

4歳と6歳が消火活動!

新年早々、火事にならずに済みました。

昨日離れの和室で仕事をしていて気づきませんでしたが、母屋の火鉢に2歳の子が新聞紙を入れたらしく、一緒にいた4歳の子がそれに気付き、直後、6歳(小学校1年生)が燃えていた新聞紙を木製ベランダに持って行き、二人で消火したようです。

昨日は小雨が降っていたので、とっさに雨で消そうとしたらしく、木製引き戸を4歳の子(わかみこ)が開けいく手を広げました。その後、台所から水をくんできて重ねて消火したと聞き及びました。

機転がきかなかったら、我が家は木造なので一気に火の手があがり、3人が犠牲になっていたかもしれません。
よくぞ勇気を持って火の着いた紙を運び消火したものだと、我が子ながら感心しました。

そこでさっそく夕食時の家族ミーティングの際、家族の前で表彰式を執り行いました。

表彰状_R.jpg


【表彰を受けて喜ぶ二人】

火鉢_R.jpg


【火元の火鉢】

日頃から火を使うことが多く、火加減が身についていたのかもしれません。餅つきはもちろん、仏壇のろうそくや線香など屋内外で普段から「火」を身近にしていたから怖がらなかったと思います。

家内は特別支援学校に小学3年生を迎えに行っていて留守でした。帰ってきておもやが煙で充満していたのでびっくりしたようです。私も設計の仕事に没頭していて気付きませんでした。また、大声で助けを求めもせず、自分たちで鎮火させたようです。
それにしても危機一髪でした。「火の用心」を肝に銘じました。

年末年始は仕事に明け暮れました。それでも年末の掃除や年始めの家庭内行事は滞りなく終えました。

タチガー_R.jpg


【裏山のタチガーの湧水は雨が多いせいか、源流から流れ落ちていました。ほこら地蔵さんのお顔を洗い五幣を新しくつけました。】

水車小屋池のほこら地蔵さん_R.jpg


【水車小屋のお地蔵さんも子どもたちがお顔や抱いている子ども地蔵をきれいにしました。】

中学校看板_R.jpg


【次女が生徒会長をしていたとき生徒会活動で作った交通事故防止用の看板もきれいにしました。今年はお宮参りを自粛したのでこれら3箇所にしめ縄を張り、五幣を着けて1年の無事を祈願しました。】

洗車(母)_R.jpg


【年末は守備範囲が広いので大変ですが、車の掃除や敷地内外の掃除は家族でしました。家内も車の天井を洗いました。子どもたちは車の外やタイヤを洗いました。いやいや私もしました。】

おせち.JPG


【自家製のおせち料理です。家内には頭が上がりません。熊本風の辛子レンコンも自家製です。馬刺しはぜいたくだし馬を飼っているので鯨の肉で代替です。】

ゲン_R.jpg


【与那国馬のゲンはすっかり寒さに合わせて冬用に毛が生えてきました。】

今年も視界不良ですが、変化に臨機応変に対応しながら1年間を充実させたいと思っています。

「さい帯血の再生医療」による脳性まひ治療については、高知大学医学部の臨床研究の進捗状況のタイミングを見て参加できなかった方々を土俵に上げたいと考えています。

また、伝統構法による住宅建設も始まります。一大事業です。木工事では伝統的な技術と新構法、基礎や瓦、耐風圧サッシなどには新技術を取り入れます。今年も忙しくなりそうです。
posted by 塾長 at 23:44| 教育・子育て

2021年01月01日

令和3年、元旦!

あけましておめでとうございます!

おかげさまで、年を越すことができました。

毎年、無事年を越せるか?が年末のテーマになっています。それはかつて商売をしていた経験から出る危機感を持っているからだと思います。
昨年もこんなにコロナウイルス感染が蔓延するとはだれも考えていなかったことが実際起きています。
今の日本人には危機感が希薄のように思います。

何があってもおかしくないのが人生です。「まさか」は常に起こり得ます。

順風満帆な人生などあり得るはずがありません。持続可能な経済や環境が世界中の目的のようですが永遠に成長する経済や自然環境を守りつつ開発を進めることは難しいというのが私の考えです。

誰かがどこかで犠牲を払うのは致し方のない事実と思います。私にできることは自然に負荷をなるべく与えないために質素に慎ましやかに生きることだろうと考えています。

今回のチャイニーズウイルスの発生や当初のWHOの対応などに疑問が残るところです。

また、昨年は「さい帯血による再生医療」の推進活動では、多くの皆様にお世話になりました。初期の目的であった高知大学医学部によるきょうだい間投与の臨床研究が実施できることになりました。
ひとえに活動に賛同され署名していただいた方やパネル展、講演会等に参加していただいた方々、行政機関、報道関係者の方々に改めて感謝申し上げます。

本年は国内初の臨床研究に参加できなかった患者・家族の皆様にも臨床研究に参加できるチャンスを作りたいと思います。現在、厚労省の本省、沖縄事務所、ステムセル研究所などと連絡を取り、具体的な方法を模索しております。
LINEによる署名活動は有料化になったため、いったん閉じますが、活動は継続しますので別な形で意思疎通を図りたいと思います。
現在、具体的な手法を模索中です。署名簿は今後も活かさせていただきます。
高知大学の臨床研究がもう少し進み、安全性や有効性が少しでも見えた時点で動き出そうと思っています。その際はこのHPやその他の方法でお知らせいたします。今後とも引き続きご理解、ご支援のほどをよろしくお願いいたします。

さて、今年は年末まで(今日もそうですが・・・)設計業務が忙しく、HPの更新もおぼつかない状況でした。
やっと、30日に恒例の後藤家餅つきを家族だけでしました。
設計中だった南城市の住まいも12月24日に建築確認通知がありました。予定より2週間早くできました。今は、建築確認には関係はないその他の図面を描いています。
 仕事が忙しかったので、家の内外の掃除や片づけはいつもよりできていません。しかし、これでいいと思っています。

これまでの日本は思ったことを全部完成させるのは当たり前、成長するのが当たり前など平和すぎてあまりにも危機感がなかったように思います。
GO TOトラベルやイートなど中止になってよかったと思いますが、反対に観光や旅行業者は大反対です。どっちに転んでもリスクはあります。残念なのはいちいち国に保証を依存する体質です。


これまでも造船不況やIT、建設、繊維などの不況はありました。その時保証などは限られていたと思います。ずっと何でもよいことばかりは続きません。どこかで気づいて縮小や中止、転職などを自ら考えるべきだと思います。

自然災害があっても全部自然のせいにはできないのと同じです。あきらめも必要です。

沖縄でも1000万人の観光客を目指していましたが、1000万人になった後どうするのか、行政のトップは考えたことはあるのか疑問です。

今年は100坪の延べ面積をもつ住宅を伝統構法で施工します。日本の伝統文化のひとつである匠の技を後世に伝えることは重要だと思っています。約1年間、集中したいと思います。

・・・とはいえ、日常生活も大切なのでこれは現場と遊離しないよう、コツコツ子育ての中で積み上げていきたいと思います。

準備 (2).JPG


準備 (1).JPG


【毎年恒例の餅つき。薪は時々木の手入れをしたとき残しておいた樹の幹や枝。最近ではあまり見かけない「赤い火」を見るのは成長期の子どもには必要。水や火の加減は、人間関係でも生かせます。】

もちつき (2).JPG


【昨年11月末に2歳になったばかりの第10子「心然(しんねん)」が、餅つきデビューしました。】

もちつき (1).JPG


【お餅は買えばありますが、手間暇かけて搗き、自分で丸めてつくると、食べものに対する気持ちも変わると信じています。】

少し長くなりましたが、朝からお屠蘇(赤酒)をいただき、お茶に梅干を入れて家族が同時に「あけましておめでとう」と新年を数え年で祝いました。日本は誕生日ではなく、お腹のなかの胎児のときもあ「命」をカウントする数え年を、子どもたちに伝えています。

そして朝は熊本方式の雑煮、昼は家内が作ったおせち料理をいただき、これからみんなで年間目標を書いて壁に張り出し、正月を無事迎えた慶びを正月料理を前に発表したいと思います。

今年も何があるかわかりませんが、つまづいても、転んでも、滑っても立ち上がり、前をしっかり見て一歩一歩歩んでいきたいと思います。

皆様のご多幸をお祈りいたします。「エイ、エイ、オーッ!」(合掌)
posted by 塾長 at 19:32| 教育・子育て

2020年12月14日

パソコンがない生活・・・

刺激的で子どもたちに悪影響(言葉使いなど)を及ぼすテレビは我が家にはありません。その分新聞を4紙購読し、最新ニュースなどはインターネットで見聞きしていました。ところが9月末、次女が受験場所に近い皇居の桔梗門(ききょうもん)をメールで送ってきた画像をみて以来、インターネットの画面に訳の分からない英文が載った後、まったく動かなくなりました。

隣町の北谷町(ちゃたんちょう)にいつもお願いしているパソコン専門の修理屋さんにひとまずお願いしました。この方は以前も重要データを全部回復してくれた方です。

ところがこの方が「今回はとても無理。基盤を取り出したがゴミだらけ・・・。少しお金はかかるが無菌室で基盤をもっと丁寧に見てくれるところに出したほうがいい。」とおっしゃいました。

そこで紹介してもらったPCエコサービスに連絡しました。取り出されていた基盤を東京に送りました。意外にも早く復旧の知らせが入りました。ところが送られてきた復旧したデータの入っているミラーリング機器で見ようとしたら、作動しません。
しかたなく新しい機器をそっくり送り返して見てもらいました。その後新しい機器に取り入れてもらい送ってもらいましたが、ダメでした。

あきらめかけた時に「普通のHDDに入れて送りましょうか?」と相談がありました。そこで新しいミラーリング機器とポータブルの機器の両方をお願いしました。

数日後、ポータブルの機器に接続してみたらなんと、復旧データが見て取れました。心が躍りました。
3度目の正直!あきらめかけていた時だったので、感激もひとしおです。

これまでの家族の写真やさい帯血活動、新聞連載、仕事、子どもたちの自由研究など、400ギガを超すデータが見えました。パソコンと機器との相性もあるるようです。この2か月インターネットがつながらず大変でしたが、PCエコサービスの皆さんに感謝しています。
皆様も、突然消去してしまったデータを取り出せないときは、この会社にお願いしたら解決するかもしれません。また、ミラーリング機器は3万円を超える機器ですが、また繋がらないかもしれないので、返品してもらったら返金するとのことでした。誠意を感じます。本当にありがたいと思っています。
復旧に要した金額は約15万円、この機に新しくパソコンを25万円(ローン)で購入したので多大な出費がかか
りました。それでも結果オーライなのでこれに懲りて、バックアップはこまめにしたいと思っています。

さて、その間進んだのは、設計の業務です。伝統構法の家は簡単にはいきません。しかし、CADで描かないないのでインターネットの影響はありませんでした。ひたすらドラフターと向き合いました。

今年じゅうに確認を下ろしたいとする依頼者のために、毎日、朝の2時〜3時ころに起きて、一日中描きました。やっと本日、確認申請までの図面を完成させました。

明日、沖縄建築確認センターに提出する予定です。

プライバシーのことがあるので多くの図面は出せませんが、ほんの一部をアップいたします。延べ面積333.95(約101坪)の2階建て木造住宅です。来年の今頃までかけて建設が進むと思っています。

立面JPG (1).jpg


立面JPG (2).jpg


立面JPG (3).jpg


貼り合わせ矩計図JPG.jpg


玄関矩計JPG.jpg


【CADを使わない手描きなので、インターネットが使えない時期も仕事は進んだ。以前も台風時に停電になってもローソクの灯りで図面を描いたこともある。危機管理を考えると「原始的」がいいと改めて思います。】

最近は生きものへの餌あげや家周辺の掃除も、設計業務で出ることができず家族に頭が上がらない。しかし、よくわかってくれているようで、連続雨が続いた先週も、いやな顔一つせず「今日も動物たちには異状なし!」などといって朝食前のミーティングで報告してくれました。
明日から、私もいつものように参加します。

無観客.JPG


【「こはづき」が参加したクラス対抗リレー。観客はまばら・・。】

先月は土日・祝日に関係なく黙々と図面を描き続けたので家族のためには何もできませんでした。恒例の運動会にも行けませんでした。ただ今年は家族は4人までしか会場に行けないため、寂しい観客席だったらしいのですが、初めての運動会になった第8子の「こだまこ」と、小学校最後の運動会になった「こはづき」・・・一目みたかったなぁ。その間、ひたすら図面に没頭・・。
しかし、賑わえばいいという、価値観から脱皮するいいチャンスかもしれません。日本も三島由紀夫さんがいう「空っぽな」国に成り下がっているからです。

着工前.JPG


【屋根の草刈り。入口脇にある水車小屋の屋根には育ちすぎたクワズイモやオオタニワタリが茂っていた。


亜和.JPG


心然片付け.JPG


完了.JPG


ヘドロ.JPG


【子どもたちだけで家のメンテができています。最後は池のどぶさらえもしました。金魚やメダカ、闘魚が同居していて、金魚は鯉のように大きくなっています。きっと流れ込む近くの湧き水も魚たちを応援しています。新鮮になった水環境で長生きしてもらいたいものです。】

パソコンは精密機械ですが、同様に非常用電源確保のために蓄電器を設置しました。ところがこれも3度目の正直でやっと作動することに・・・。もともと安い深夜電力を活用して電気量を節電する目的で考えていました。
同時に設置した深夜電力温水器(550Lと370Lの2台)のおかげもあって、ガス代は格段に下がり、電気代も下がりました。設置費をローンで組んでいるのでローン費用をカバーできると、突然停電したときの危機管理力は生きてくるというわけです。
しばらく、様子を見てみます。

それにしても「精密機械」には特別の配慮が必要!と思いました。

これからまた一定の間隔でブログを更新していきます!!
posted by 塾長 at 20:18| 教育・子育て

2020年12月01日

ブログ再開!

突然、パソコンが動かなくなりましたが、本日、やっとブログが再開できる運びになりました。

メールもだめでしたが、現在、開通しています。

本体は東京の修復会社にお願いしています。一度、送られてきましたが、アクシデントが発生し、また東京に送っています。
414ギガあった貴重なデータがなくなってしまうということになりましたが、いろいろな手段を使ってなんとか復旧できそうです。

データは残っていたようですが、まだ見ていないので安心はできません。
2〜3日で着くそうなので、楽しみに待ちたいと思います。

詳しくは今後、その顛末をアップします。

取り急ぎ、お知らせいたします。

設計中.JPG


【現在、ドラフターを使って設計中です。】
posted by 塾長 at 17:46| 教育・子育て

2020年10月11日

いざ!出陣!

デジタル化が進む日本。衣食住のすべてで簡単便利で高速を極めるデジタルの波で覆われつつあります。住宅建築の世界でも同じこと。木造に限っては事前に工場の機械で継手・仕口を加工する「プレカット」が90数%を占めます。私は18歳で社会に出て以来約50年間木造住宅を手掛け、そのうちプレカットにしたのは3軒だけ。残りの2百数十棟は手刻みの仕事を見てきました。(プレカットは機械で加工するので1ミリも狂わず棟上げはできます。しかしその3軒とも後で骨組みが少し狂いました。なぜなら木の癖を無視して強引に加工したからです。人の世の中にも通じる話です)

特にこの20年間は「伝統構法」による住宅の設計に没頭してきました。近年の受賞歴はすべて伝統構法によるものです。
伝統構法にこだわるのは「日本文化」のすばらしさに触れることができるからです。建築に文化を感じるのは「木の文化」に通じます。ひいては「命」に結び付くので「死生観」・「世界観」・「人生観」まで影響を受けます。

今回縁あって、南城市に大型の伝統構法による住宅の設計を仰せつかりました。やっと平面とかなばかり、立面の概略が整い、明日から本格的な設計がスタートします。
木造2階建てで延べ80坪を越えます。
特筆すべきは土台や柱がヒノキの6寸(180mm)角ということです。階の高さも通常は4mの柱で足る軒高になりますが、今回は4.5m以上です。
これに3.8mの8角形のロフト、その中央に「宙に浮く心柱」が鎮座する予定です。

屋根は一部寄棟で玄関側は入母屋屋根とし、蓑甲瓦が付きます。外壁は今のところ青森ヒバ、内装はヒバとヒノキの無垢材で仕上げる予定です。

10月10日、現地で地鎮祭が執り行われました。いつものように「出雲大社沖縄分社」からお出でいただき、床鎮めと安全祈願を行いました。

鍬入れ.jpg


【地鎮祭の鍬入れの儀。この時期なので新型コロナ対応で神官さんもマスク着用。中央が施主、左が分離発注施工者代表、右が私。「エイ(曵)、エイ、エイ!」竹は朝から自宅近くから伐り出し、スコップやツルハシの柄を巻く紅白の布は家内が作りました。】

拝戴!.jpg


【祭祀のあとの直会(なおらい)。献酒の残りを盃(さかずき)に移し、神官さんの音頭でいただきます。この時の掛け声は「乾杯」ではなく、「拝戴(はいたい)」。沖縄であいさつの時使う「ハイサイ!」とは異なります。】

今日は11日(日)。二女はまたまた上京中で就職試験で留守。留守を預かる家族はその分、仕事が増えますが元気に楽しく暮らしています。

DSCN7317_R.jpg


農道除草.jpg


清掃除草後.jpg


【一人抜けても、他のきょうだいがフォローします。家の周りから裏山の農道まで約300m。毎朝掃除しても落ち葉掃除はエンドレス。しかし思わぬ出会いもあります。】

モクズガニ.jpg


【休耕している道路わきの水田に居を構えた「モクズガニ」。側溝内の掃除や側溝周りの草刈りのため一時側溝を流れる水(湧水池・タチガーからの余剰地下水)を止めたため、水田の水が干上がり住人のモクズガニが側溝に降りてきたのでしょう。側溝の掃除中に出会ったので、また元の場所に返しました。それにしても大きく成長しています。】

力持ち心然.jpg


かぼちゃを肩にのせる.jpg


【力持ちの第10子・心然(しんねん)。上はカラーコーンが風で飛ばされないように置いていた15センチ幅のコンクリートブロックの半割の重しを抱える。下は、近所の農家からいただいたかぼちゃを肩に背負う心然。】

地鎮祭も毎朝の掃除もデジタルとは無縁。快適便利な社会が先進と勘違いしている日本。日本はアジアでも世界でも有数の長い歴史を持つ国。その歴史の中で変化に富んだ気候と風土が築き上げた数々の文化。

日本文化崩壊の原因のひとつに「楽」しようという考えがはびこっているように思います。衣食住のすべて。他にも情報・移動手段や教育などキリがありません。建築も同じ。省力化が文化を消滅させている感がします。

しかし私は敢然と立ち向かいます。面倒でも命をもった「木」を生かし、「木」や「森」「水」「土」に感謝する日本の文化を残すために・・・。

今回も柱は60p以上の長さを持つ重ほぞ、面倒な折置き組(二重)の小屋組みに隅梁を入れ、沖縄でも軒の出を90pまで伸ばす構法を実践します。
今回は高床式で開口部がすべて高い位置にあるので木製建具ではなく風速70m/秒に耐えるサッシにやむを得ずしました。(施主の意向なので致し方ありません)
これまでの知恵と経験、新しい技術を駆使して日本を誇れる住まいづくりに邁進いたします。「いざ!出陣」です。
posted by 塾長 at 20:16| 教育・子育て

2020年09月30日

令和2年沖縄県建築士会中部支部 会誌「紫微鸞駕」への寄稿文

毎年1回、所属する(公社)沖縄県建築士会中部支部が発刊する「紫微鸞駕(しびらんが)」へ寄稿しましたので、会員以外の方々にも紹介します。
ちょっと過激に書いていますが、ほとんど本音です。

 「日本人の暮らしと住まい」  社会的企業じねん(自然)一級建築士事務所 後藤 道雄

現代の日本の世相

会誌「建築士」に限らず、近年の論文や投稿をみると、学歴主義が復活したかのように執筆者の学歴が掲載されている。
 明治以降、西洋の影響を受けた日本は、科学文明を取り入れ、ち密な仕事を得意とする国民性から世界有数の技術立国となった。
 敗戦後は荒廃した国土から新幹線を開発し、1964年、オリンピックも成功させた。高度経済成長のなかで一定の生活レベルを維持し、さまざまな社会保障制度も確立した。
 しかし女性の社会進出とともに少子化が進み、学歴を重んじる風潮から汗をかく現場の労働力は減る一方で、最近は外国人に依存している現状がある。

暮らし方の変貌

 日本人の暮らしはどうかというと、快適便利を善とし、使い捨ての文明が横行。建物を含め衣食住に残っていた日本の文化はすたれていった。
 暮らしと住まいは一体で、メンテナンスフリーのコンクリートの打ちっぱなしと同様、暮らしでもやりっぱなし、食いっぱなし、散らかっぱなしの情けない状況に陥っている。

竣工 全景1.JPG


 また、いかに安くできたかで建物を判断する価値観がはびこるなか、世のため命をかけた者より、商売で儲けて財を成した者が人生の成功者のような見方が増えた。
西洋化の流れは日本人の価値観を変貌させた。西洋は一神教が多く、自然支配が前提。日本は神羅万象神々宿るという多神教、あるいは先祖・自然崇拝の無神教者が多い。
特に近年は西洋文化だけでなく、国体の弱体化を図ったGHQ製の新憲法下で公より個人の自由と権利を優先するあまり自己中心的な人たちが増えたように思う。わがままが高じた事故や犯罪が新聞紙上に載るたび、真面目に暮らしている家族には不安がよぎる。
自分だけ、今だけ快適便利に暮らせば良いとする身勝手な考えは、住まいにも反映している。

DSCF1090R.jpg


国の政策は・・・

国は自然災害や火災・犯罪などの人災から住民を守るため、科学的に住まいを強くしようと法律を作ってきた。耐震性や防火性、防犯性の高い工法や材料の開発も進んだ。限りある資源を大切にしようと断熱性や気密性を高める政令も作ったが、これらは一方で、シックハウス症候群や家族間・地域間の断絶を生んだ。
また、省エネ住宅といいながら24時間稼働の換気扇を回し続けて冷気や暖気を外に出すという矛盾もある。
 快適性の追求は少量多種の建材利用で解体時に分別できずゴミと化して産廃が増え、環境破壊に結び付いている。
 自然に強いとされるRC造の長寿神話に騙される人も多い。世界で最古の木造建築は奈良・法隆寺。幾多の地震や台風にも耐えて1300年以上も建ち続けている。
 沖縄でもRC造で一番古い建物は大宜味村の旧役場庁舎であるが、1925年の建築だから今年で95年。木造の中村家住宅は18世紀中期の建築だから280年以上建ち続けている。
 忘れられているのは目に見えず科学で証明できない人の感性や危機管理能力である。建物の気密性や強度が上がるほど人は本来持ち合わせている機能が劣化しているのを見落としてはならない。

DSCF0850R.jpg


消えゆく職人技

利便性の追求は暮らしや住まいだけでなく、住宅づくりにも波及する。私は伝統構法による設計監理を主な業務としている。そこで数十年前と明らかに変わったのは「現場から道具が消えた」ことである。
 かつての住宅の建設現場では朝8時前には大工さんはノミやカンナの刃を研ぎ終えていた。ノコギリの目立て作業も日常みることができたが、最近は目立てどころかカンナで削る姿も見ることができない現場が増えたようだ。
 墨付けはコンピュータ、切込みはプレカット工場、建材は大量生産の新建材。下手に削ればカンナくずではなく下地のベニヤが出てくる始末。これでは職人の出る幕はない。
 建設現場はデジタル化と機械化によって職人力は一気に落ち、素人でも組み合わせできれば完成するほど技能は不要となった。

DSCF5322.JPG


木造率が上がっても・・・

快適空間の「箱モノ」として建てられる住宅の木造率はどうなっているのだろうか?
 全国の住宅の木造率は56.9%(平成30年度)、しかしこれは共同住宅やマンションも含む。一戸建て住宅に限ると沖縄県は13.5%(平成25年度。平成15年度は5.2%)だが、その他の県では約90%、しかも増加傾向にある。
つまり、圧倒的に一戸建ての住宅は木造が多いということである。しかし、手刻みによる木組みの割合は減る一方で木造軸組み構法におけるプレカット率は92%(平成29年度・林野庁)に達している。木造住宅は増えても、ほとんどは誰が書いたかわからないCADで設計し、誰が加工したかわからプレカット製品という正体不明の産物といえる。

P4250177_R.JPG


根底にあるのは・・・

 日本の木造建築技術は世界最高級である。長い歴史のなかで、身の丈から発生した「尺間法(しゃっかんほう)」、柱寸法から各部の寸法を割り出す「木割法(きわりほう)」、さしがねを使った作図法「規矩術(きくじゅつ)」をあみ出し、きわめた。
 これらは日本の木造建築の技術の基本にあり、木造以外の構造にも波及した。しかし、省力化と機械化、デジタル化と国際化が進むと、癖のある生きた素材である「木材」は鉄筋やコンクリートのようにどこを切っても同じ強度の「モノ」扱いを受け、数値でしか評価されなくなった。
 快適便利な暮らしと科学的にとらえる住宅が主流になった今、日本独自の木の文化や伝統木造技法が現場から消えることは必然とも思う。
 大工が減ったからプレカットに転換したという言いわけを国はするが、それは逆だと思う。
教育では工業高校や大学の工学部で「木造」を教えないことや、建設業界でも大工を育てなかったことなどが影響している。しかし最も重要なことは、資金を出費する建て主(発注者)の家に対する価値かもしれない。
 注文があればおのずと請ける側は動く。しかしそもそも、自分の代で借金返済が終われば次の世代が建て替えるだろうというスクラップ&ビルドの考えが定着しているため文化性は軽んじられた。
 住まいに反映される建て主側の暮らしに対する価値観が、現実的過ぎて薄っぺらくなった。しかし、逆に住まいで暮らしの価値観が変わることもある。

終わりに・・・

 機械で加工された木材の継手・仕口は棟上げの直後はぴったり密着しているが、長年経つと隙間が開く。それは木の癖を配慮していないからだ。
 機械の力で押しまくった部材。形は同じでも後で性格が出る。人間の世界に通じるものがある。癖を生かすことが人間にできるせめてもの心づかいで、これが「文化」だと思う。
 木造建築を強度や効率性、生産性だけで評価すると、「(イ)キ(モノ)」である「木」は反乱を起こす。人間と同じ呼吸をする木の気持ちを思いやり、適材適所に活かす知恵と経験が、住み手と住まいの両者の長寿につながると確信している。
 これからも木の国・日本の風土に合った伝統的な家づくりに精進したいと考えている。
posted by 塾長 at 22:00| 教育・子育て

2020年09月27日

正代が初優勝!!

熊本出身の私としては胸がいっぱいになりました。
名大関と言われた「栃光」でさえ、優勝はできませんでした。

正代関は宇土市出身。現在の宇城(うき)市。宇土は熊本城の木造建築として遺(のこ)っている「宇土櫓(うとやぐら)」や名水「轟(とどろき)水源」に歴史を感じさせます。熊本地震で宇土市役所が壊れたのは今でも心に残ります。

私は「熊工」(県立熊本工業高校)の出身ですが、正代関は「熊農」(県立熊本農業高校)の出身です。
熊工、熊商、熊農の卒業生は熊本では職業高校として一定の誇りを持っていると思います。
熊工も甲子園出場は多いのですが、優勝経験はなく準優勝どまりです。なかなか日本一にはなれないものです。

また、この1週間は1年分の出来事が集中しました。日本初の「さい帯血のきょうだい間投与の臨床研究」の承認は最大ですが、ほかにも伝統木造建築の住宅設計・監理の契約、二女の就職試験(上京10日間、明日帰沖予定)、中部理科研の自由研究での受賞(金、金、銀)、妻の通信大学の実習が終了(延べ24日間)、長男の自由研究のビデオ発表などなど。

いいことばかりではありません。二女を那覇空港に送ったあと、腰痛が再発。1週間かかってやっと普通の体になりましたが、一時は四つん這いになって移動していました。したがって1週間はエサあげ・草刈りに出れませんでした。(2日前から復帰)

そんな中での正代の優勝!彼はひょうひょうとしているように見えますが、この1年で心身ともに充実してきたように思います。これからも頑張ってほしいと願っています。
posted by 塾長 at 21:06| 教育・子育て

2020年09月25日

「きょうだい間の臍帯血投与による再生医療」承認の記事

昨日、厚労省評価部会で審議され、3回も継続審議にふされ、4回目にしてやっと承認が下りました。

申請者の高知大学医学部の藤枝幹也先生からも、「やっと、承認されたのが本当です」というメールを今朝、いただきました。「きょうだい間」となると「自己」とは違い、人権問題やその後のフォローなど技術以外の問題で難儀されたようです。

「きょうだい間」に広がると参加者が格段に広がります。治療以外の問題も生じるかもしれませんが、ひとつずつ走りながら解決していくしかないと思います。

活動は今後も続けていきますので、どうぞご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
共同通信の配信で全国の地方紙(現在のところ15紙)をはじめ、毎日新聞、朝日新聞の大手紙も取り上げてくれています。さい帯血による再生医療が広く理解され、多くの脳性まひの患者・患児の治療に活かされることを願っています。
ちなみに地方紙は
・琉球新報・沖縄タイムスをはじめ・・・
・東奥日報(青森県)
・岩手日報
・秋田魁新報
・信濃毎日新聞(長野県)
・山陽新聞(岡山県)
・中国新聞(広島県を中心とするブロック紙)
・徳島新聞
・愛媛新聞
・長崎新聞
・熊本日日新聞
・宮崎日日新聞

▽9月25日(金)夕刊
・北海道新聞
・西日本新聞(福岡県を中心とする九州のブロック紙)となっています。
(共同通信配信記事)
きょうだい間さい帯血による再生医療の臨床研究への理解と支援が日本国じゅうに広がることを念じているので、大変ありがたいです。

9月25日琉球新報「適合記事_R.jpg


9月25日付沖縄タイムス「承認」記事_R.jpg


本日(9月25日)午後6:10からNHK沖縄の夕刻のニュース(ホットアイ)で「承認」されたことが取り上げられました。今日中(25日)なら「NHK」⇒「ニュース」⇒「地域」⇒「沖縄」⇒ニュース項目(きょうだいさい帯血「希望の光」)で検索すると約2分間の映像ニュースを見ることができます。私の電話コメントが映像にかぶさっています。どうぞご覧ください。
posted by 塾長 at 08:52| 教育・子育て