2021年09月08日

研修生の活動

8月はじめから研修生を受け入れています。
現場経験はもちろん、人格形成を目的のひとつに入れているので、林間学校並みの研修が続いています。

我が家の学習棟に寝泊まりしています。別棟とは言え、我が家での出来事は即座に情報が入ります。

研修生2人が出かけた後、万然に食事を与えていたとき、急に息苦しくむせました。唾液に血が混じっていたのかピンク色の唾液が出てきました。
「これは一大事!」救急車を呼びました。

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【近くの中城北中城消防から5分後、救急隊が到着。道路から坂道の続く我が家から救急車に運ぶのは大変。多少時間がかかりましたが、落ち着いて運んでくれました。】

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【最近は救急患者もコロナの影響で搬送が厳しくなっています。中部徳洲会病院が近いのですが、脳性マヒを患っている万然。結局、主治医のいる南部こども医療センターに運ばれました。吸引を施すなか、自分で異物を吐き出したそうです。右がのどから出てきた異物。電話で聞いたので同じようなものが家にまだあるはず、と考え、家に残ったみんなで探しました。下敷きを小さく切ったものでした。目が見えず、何でも口に入れる万然。「常に掃除が大事、近くに置かない!」を教訓にしました。出てきて良かったです。】

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【干していた梅がほどよく色がつきました。最近は雨が多く、干すタイミングが難しかったのですが、9月の初めの2日間、晴天が続いたので干しました。これがホントの「梅干し」】

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【第10子・心然(しんねん)のつまみ食い。しょっぱそう!】

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【瓶詰め。いただくのが楽しみ。我が家の梅干しはしょっぱすぎない、あますぎない。果肉がいっぱい。ご飯のともにふさわしく、おいしい。】

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【日曜日。仕事と研修で真面目に暮らしている研修生。コロナの影響でどこも行けないので知り合いの「やちむん喫茶・シーサー園」に連れて行きました。本島北部の本部町(もとぶちょう)の伊豆味にあります。ここまではコロナも来ないか?沖縄の茶菓子(シンピンとヒラヤーチー、ぜんざいなど)飲料(アセロラジュース・シークヮーサーティーなど)を堪能しました。おまけに「シゥクワァーケーキ」をいただきました。スポンジがとてもジューシーでまた食べに行きたいです。】

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【一緒に現場で働く次女・亜和(あや)も妻も一緒に行きました。ここには日本や沖縄の原点があります。】

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【いよいよ玄関の海老虹梁(えびこうりょう)に彫刻を入れます。その指導者としていつも林間学校でお世話になっている石垣さんをお呼びしました。まずは型取り。今日は以下にして僕が描いた彫刻の絵柄を海老虹梁に写すか、です。とレッシングペーパーに原図から写し、それをさらにカーボン紙を使って木に写します。】

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【指導が一定終わった後は、石垣さんのオンステージ。小浜島出身の石垣さんは自然のものを使った遊びをいっぱい知っています。これは「本物のバッタ」を思わせる「芸術品」です。】

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【簡単に見えても、むずかしい。】

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【沖縄の代表的な凧(たこ)・「ふーたん」。昇った凧が元に戻ってくる仕掛けがあります。デザインや工夫、技を石垣さんは継承しています。この人こそ無形文化財と思います。】

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【八重山出身の石垣さんは作り物が得意。クスノキで作った「アンガマ」。】

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【あの世から旧盆に来た「アンガマ」。10年後の自分を見るようです】
posted by 塾長 at 20:55| 教育・子育て

2021年09月03日

32回林間学校&第8回木造フォーラム初日の記事

8月21日の初日の活動が、沖縄建設新聞で紹介されました。

添付いたします。

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posted by 塾長 at 16:11| 教育・子育て

2021年08月28日

第32回きたなか林間学校&第8回木造文化フォーラム(速報)&万然10歳!

先週に続いて環境教育施設「ぬちゆるやー」で林間学校兼フォーラムを開催しました。

詳しくはまた冊子にしますが、とりあえず速報です。

今回は現在墨付け・切り込み中の現場から午前中だけ無理においでいただいた中村大工店の棟梁・中村健さんがゲストです。

まず先週参加された方から質問がメールで届いていたので、それに答えることにしました。質問は「大阪城の大手門(追手門)の控え柱に使ってある継ぎ手はどうなっているのでしょうか?」という内容でした。
中村氏に相談ししたら今週、仕事の合間に製作してくれていました。

400年も前に作られた継ぎ手。きっと繁栄を期して外部に面する柱は腐りやすいので、柱を上下に分けて取り替えがきくようにしたと思います。ただ、簡単には取り外しができないように、見た目は不思議な形をさせたのではないかと思っています。

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【婆娑羅(ばさら)継ぎ。蟻継ぎと殺(そ)ぎ継ぎの組み合わせ。下から斜めに入れると組めます。参加者も「ほぅ・・・」。この日は説明はありませんでしたが学習棟に置いている四方蟻継ぎは四方に蟻型が見えて、「どうやって組むの?」と最初は悩ませましたが、それは45度斜めから入れ込む形です。】

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【次は「竿シャチ栓継ぎ」の披露。胴差しなどの継ぎ手に使われます。なかなか奥の深い継ぎ手です。】

そのあと会場を外に移して小学生ならなんとかできる「腰掛け蟻継ぎ」、少し高度な「追っ掛け大栓継ぎ」を実際作ることにしました。

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【まず道具の使い方を研修生として来沖している大分大学工学部建築学科(球磨工業高校伝統建築科卒)の畑くんが見本を示す。】

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【同様に研修生の久保田くん(京都美術工芸大学(高校は畑くんと同じ)も指導に携わる。】

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【この春から中村棟梁を師事する次女・亜和(あや)も小学生を指導。教えてもらったり、教えたり・・・。元はといえば、この子の大工見習い就職を機に企画した。本当はこのイベントの主役。】

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【棟梁も直接指導。我が家の中2、中1の子は自由研究のこともあって、実験に使った「追っ掛け大栓継ぎ」を製作。】

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【伝統的な継ぎ手を自分の手で作る。まぁ、一所懸命、奮闘中。】

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【切っては合せ、合せては削るの繰り返し。追っ掛け大栓継ぎは上木と下木が継ぎ手の中のすべり面で接触する。なかなかぴったりとはいきません。】


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【こちらは兄弟で「追っ掛け大栓継ぎ」を作る。】

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【林間学校の目的は「人格形成」。小学生は簡単な腰掛け蟻継ぎを作ったので。追っ掛け大栓継ぎの最後の締め・込み栓打ちは体験できない。そこで最後の一番いいところを腰掛けある継ぎを選択した子どもたちに、込み栓打ちの体験を譲る。作業のできばえより優しい気持ちが大事。】

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【でき県人もそうでない人も、とりあえず「エイ、エイ、オーッ!」。昨日,琉大で釘に強度が上回った追っ掛け大栓継ぎ。しかし手作りの大変さを実感したと思われる。先人が試行錯誤してみいだし、継承なっとくすることが大方はず納得することが多かったはず。】

早めに終了してみなさん,帰路につきました。次は実際の現場で「宙に浮く心柱」や「蓑甲づくりの屋根」などを見学します。乞う、ご期待!

中村棟梁,研修生のみなさん、参加者のみなさん、お疲れ様でした、ありがとうございました。

またこの日(28日)は三男で第7子「万然・ばんねん)の10歳の誕生日。実験やイベント続きでなかなかかまってやれず「ごめんね。」という気持ちがありました。

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【イベントにも参加して忙しい中、ちらし寿司や吸い物、唐揚げなどを家内が作ってくれました。感謝です。】
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【お姉さんの「こだまこ」(2年生)と「わかみこ」(5歳)はコロナ禍なので自宅でのイベント(継ぎ手づくり)には参加しませんでしたが、その間、誕生日の歌の演奏を練習していたようです。けん盤ハーモニカとパーランクーで演奏してくれました。】

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【誕生日プレゼントのひとつは、触れば音がする絵本。目の見えない万然には耳から入る音と接触した感覚歯科ありません。しかし、これからも愛情を注ぎたいと思います。久しぶりヒノキ風呂に一緒に入り、体も洗っってあげました。いい誕生日になりました。】

きょうだい10人のなかで一番スムーズに出産できたのに、まさか6ヶ月後に集中治療室に運ばれるなんて、思いも付きませんでした。
現在、小児脳性マヒの治療・機能改善に、きょうだい間のさい帯血投与という臨床実験が高知大学医学部で進行中です。8人の小児投与の結果を待つ期間です。米国では18歳まで投与されて成功しています。期待しています。
posted by 塾長 at 21:28| 教育・子育て

伝統継ぎ手が釘打ちに勝つ!(速報)

夏休みの自由研究。小学2年生の「こだまこ」は「オタマジャクシとお月さま」でがんばっています。一方中学生二人は「環境」の分野で健闘しています。

ともに一番いいところ・・・というか実験結果をまとめています。

中学校の二人の実験は、琉球大学工学部の実験室をお借りしています。その一部の結果がでたので速報としてお知らせします。

伝統的な継ぎ手である「追っ掛け大栓継ぎ」・「金輪継ぎ」VS「相欠き釘打ち」の圧縮強度試験をしたところ、なんと圧縮強度ではほぼ同じ強度、曲げ試験では伝統的な継ぎ手の方が釘打ちの継ぎ手より強度が上回りました。

釘の付いた木材は、込み栓などの木材で組んだ継ぎ手より再生するための環境エネルギーがかかるため、なるべく釘を使わない家づくりにしたいという思いで取り組んでいます。

釘打ちと同等の強度が出ればいいと思っていたらしいのですが、圧縮強度が同等で、曲げ強度は伝統的な継ぎ手の方が強度がでたため、大変喜んでいました。

詳細とまとめはこれからですが、画期的な結果が出たので速報としてお知らせします。

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【継ぎ手の圧縮試験中。(杉材 金輪継ぎ)】

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【曲げ強度試験中。(ヒノキ材 相欠き釘打ち)】

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【曲げ強度試験中。(ヒノキ 金輪継ぎ)】

琉球大学のカストロ先生ほか学生のみなさん、研修生の皆さん、中村大工店の棟梁ほか多くの皆様に感謝申し上げます。まとめた研究成果は9月初めに中学校に提出予定です。
posted by 塾長 at 07:38| 教育・子育て

2021年08月21日

学習会&林間学校 第1回目の速報

本日9時から第8回木造文化フォーラム兼第32回きたなか林間学校の第1日目を開催しました。コロナ禍で参加予定者が途中で心配で棄権するする方々も出ましたが、定員ちょうどの20名の参加がありました。

我が家は伝統的な家づくりの上、3方がベランダ、木製窓を開けるとほとんど「外」になります。

参加者にマスク着用と指洗いをお願いしてスタートしました。予定の11時半を30分早く終えました。速報としてお伝えします。

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【手描きした海老虹梁(設計・切込み中)の原寸型板をバックに、今日の予定や目的を説明しました。】

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【約30分ほど自分の設計への取り組みや住まいの歴史(日本・沖縄)などと具体例を示しました。】

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【講演の後、伝統建築構法の象徴として「宙に浮く心柱」のミニチュア版を参加者で建てました。自然の強大な力をいかにして分散・吸収するのか、極めつけは「宙に浮く」ほど自然と戦わないということです。地球の重力を「無重力状態にする」先人の知恵は、なかなか言葉では理解できません。ヤッパ、実践ですね。最初は恐る恐る触っていた子どもたちも、徐々に慣れて小屋上に乗り、楽しそうでした。】

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【本当は外でしたかった実演。雨のことがあたので学習棟で開催しました。真ん中に本物の宙に浮く心柱があるのでs記念写真撮りも大変。参加者全員は入りませんでした。】

次回は28日。伝統的継ぎ手の制作です。次回だけでも参加可能です。ただ、ヒノキの教材の数量確保や道具の関係があるので事前にお知らせ願います。

なお、26日、27日、30日の各9時から16時まで、琉球大学工学部カストロ ホアンホセ教授とその教室のメンバーにお願いした伝統的な継ぎ手と釘による継ぎ手の強度比較実験を琉大で行います。さて結果はいかに・・・。速報値でまた発表します。

参加者・協力者・取材の皆様、お疲れさまでした。そしてありがとうございました。
posted by 塾長 at 19:13| 教育・子育て

2021年08月18日

土佐和紙・壁紙 「住まいる」ニュースに紹介されました。

いつもお世話になっている土佐和紙のメーカーである(有)ハウスシステムさんが当設計事務所を紹介してくれました。ありがたい話です。

先日は壁紙としてではなく、曲がりのある梁「海老虹梁」や反りのある「破風板」の原寸を描くのに必要になった和紙を手当てしてくれました。

これまでも自然素材であるコウゾやミツマタなどを使った手漉きの和紙を購入させていただいています。

直接お会いしたことはありませんが、日本の文化をともに継承、啓発していく者として物言わずとも心は通じていると確信しています。

ハウスシステム様にはご紹介いただき、感謝申し上げます。

ニュースの記事は下記の通りです。

http://www.tosawashi.com/smile/index.html

今回は壁紙ではなく、原寸型紙に使わせていただきました。
鉛筆や墨の付きがよく、丈夫で変形しないので伝統木造住宅の型取りには打って付けです。新しい土佐和紙にの使い方かもしれません。
21日、28日のイベントで紹介する予定です。

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【破風板の反りを原寸板から原寸紙に書き写したもの】

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【型紙を切り取って熊本まで送り、製材所はこの反りに合わせてヒノキ材を無駄なく厳選した。】

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【海老虹梁も同様。設計した曲がりに合わせて棟梁が加工する。和紙は重宝!】

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【伝統構法の象徴「マス組」。これも土佐和紙に原寸を描いた】

posted by 塾長 at 18:45| 建築

2021年08月16日

頑張っている研修生。

大工さんの応援と研修を兼ねて元「球磨工業高校伝統建築科」卒業の同級生が3人、来てくれています。それぞれ専攻科在籍の上地輝星くん(18歳・竹富町西表島出身)、久保田維くん(19歳・熊本県出身)京都美術工芸大学工芸学部建築学科1年((19歳・熊本県出身)、畑早和くん(20歳・大分大学理工学部創生工学科建築学コース1年・福井県越前市粟田部町出身)の3名です。

それぞれ卒業後の進路は異なるようですが共通するのは伝統建築をこよなく愛していることです。

現在、墨付け・切り込み中の作業場を本拠地に、実務を勉強中ですが滞在中に中村家住宅の見学やイベントへの参加、琉球大学での継ぎ手強度実験などに参加予定です。

昨日、第12代の中村家当主にご協力いただき、国の重要指定文化財である「中村家住宅」を見学しました。

21日と28日開催する我が家(環境教育施設ぬちゆるやー)でのイベントにも参加協力してもらう予定です。
当初は自炊を条件としていましたが、仕事疲れもあるので、朝食のお味噌汁と晩ご飯のおかずは我が家で出すことにしました。普段11名家族なので今は14名家族プラス家畜・家きん。とても忙しい毎日ですが張り合いはあります。

さて今日は母校・熊工が甲子園で試合がありました駕、残念ながら長崎商業高校に負けてしまいました。ヒット数は同じなのに4−8。まぁ、試合中だけでも気持ちが熱くなったので感謝です。また、来年に期待です。

今月は新たに阿蘇から大工さんがもう1人見えます。夏休み中児童・生徒が在宅なので人口密度が高くなっていますが、我が家は4棟に分かれているので接触の機会は少なく、ほとんど半戸外なので感染の心配は少ないと思っています。

以下に関係の写真を添付いたします。

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【8月は家族の内3人が誕生日を迎えます。5日がこはづき(13歳)、12日が亜和(あや・19歳)、28日が万然(10歳)。】

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【8月12日は亜和の誕生日でしたが本人は千葉大学に通う長女に会うため沖縄にはいませんでした。急にその間に海水浴に行きたい!とコロナ禍で我慢しているその他のきょうだいたちから意見が出て、急きょ伊計島に出かけました。】

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【上から順に、中庭で配置や歴史茅葺きだったころは今の2倍屋根が高かった!、沖縄の住宅の代表的な間取りを説明、2番目:かまどのある台所(すすが家を守っていた)、3番目:フール(豚小屋跡・左から人糞が流れてくる)、4番目:かつては別棟だったよ、5番目:家を建てる前の台風対策(フクギの防風林、道路より低い敷地、大雨時の排水や非常時の水の確保など、離れ(あさぎ・母屋との化粧材の違いなど)の説明中】

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【実務中の研修生のメンバー】

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【おっと!車の中にナナフシがいました。いつの間に・・・。ナナフシの名の由来は足や頭が7つに分かれているからと思っていました。どうも尻尾が7段(7節)に分かれているからのようです。沖縄でしか見たことがなかった昆虫ですがかわいいです。我が家にはたくさんいます。】

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【お盆も過ぎました。ベランダから赤とんぼが見えます。もう秋ですね。】
posted by 塾長 at 19:36| 教育・子育て

2021年07月28日

イベントのご案内

東京オリンピック。開催には賛否両論ありましたが、とりあえずスタート。毎日、生のドラマが生まれ、そのたびに感動を呼んでいます。
これまでこの日を目標に頑張ってきたアスリートたちのことを考えたら、やはりコロナ禍のなかでも開催すべきだったと思います。開催に反対社説を掲載した朝日新聞社が主催する高校野球地方大会に入場料を取って観客を入れるのは、解(げ)せません。甲子園でも2000名入れると言っています。中止と言っていた政党や議員はどうでしょうか?結構、感動に浸ったり、メダルに行き着くたび喜んでいるのではないかと察します。

アスリートとっては勝っても負けてもいい。オリンピックという土俵に上がることができれば満足できるのではないかと思います。

さて我が母校「熊工」が高校野球で22回目の甲子園行きの切符を手に入れたようです。オリンピックと同じで、どうしても自分が育った国や県、母校は気になるものです。決勝戦の相手は、先妻との長男の出身校・熊本北高校でした。次男も私と同じ熊本工業高校の出身なので、親子、兄弟対決になりましたが、その当たりはお互いにエールを送リ、「いい試合」に期待しよう、という共通認識を事前にメールで確認しました。

熊工は甲子園で優勝したことはありませんが、準優勝は3回しています。松山商業戦の優勝決定戦では「奇跡の返球」で負けましたが、オリンピックと同様、スポーツの世界でも予想だにしない出来事が名勝負として語り継がれることもあります。

さてさて、沖縄県はコロナ禍が一層深まり、家庭も職場も大変ですが、「ノーリスク」はあり得ません。順風満帆の安定した人生や職場などありません。昨日はいつもお世話になっている大山タタミ店の創業者である大山さんが74歳でこの世を去りました。急な知らせでしたが、告別式に行ってきました。何があるか分かりません。・・・合掌。

子育ても一緒です。生まれてから亡くなるまで病気や事故、事件などに合わないなどという保証はありません。夢物語です。結婚する前から夫婦で覚悟しなければなりません。
人生では必ずや、なにかの障がいにはぶつかりますが、問題はそのときどのような対応をするかです。一人で解決できないときは知人・友人や家族に相談したりしますが、最後は自分自身の考えで判断するしかありません。そのためには多くの経験を重ねることだと思っています。
常に思うことは、他人(ひと)の3倍気づき、5倍動くことです。毎日ほぼ11時前後に就寝し、翌朝3時前から活動しています。早朝、家族で家の周りの掃除や家畜・家きんの世話をするとさまざまな出会いがあって刺激的です。汗もびっしょりかきます。人生での迷いを早朝の活動で解決策のヒントをもらうこともあります。

これまで子ども時代の人格形成のために林間学校を開催してきました。一方で伝統構法による木造住宅の技術とそこに秘められた日本人の価値観・自然観などを啓発してきました。
今回両方を合体させたイベントを開催します。

どうぞお気軽にご参加下さい。

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【新聞より先に公告します。コロナ対策を十分する予定です。】

沖縄は連日300人を超す感染者数です。沖縄県もちゃんと対策した飲食店は10時まで営業許可を出すとか、那覇空港や港では無料で抗体検査し、陰性だったら証明書を出すなど、規制や自粛ばかりを言わず、頑張っている人々には応援するなど両面から対策する方法もあると思います。一方的に押さえ込むことばかりなので今は自粛を求めてもどこ吹く風か・・・何も変わらない風景が続いています。】

最近の話題の一つに全勝優勝した白鵬の態度が問題視されています。
大相撲は日本の国技であり、神事でもあります。単に勝てばいいとか、強ければいいというスポーツではありません。
世界に進出した柔剣道と同じではありません。柔剣道も日本の文化を象徴していますが、同じではありません。大相撲の本場所は国内で開催し、力士には「地位」があります。特に横綱はそれなりの振る舞いをしなければなりません。

残念ながら白鵬はその器ではありません。先場所、特俵まで下がって仕切った大関・正代との一番や大関・照ノ富士にプロレス並みの張り手やエルボーを喰らわせ、勝ったらガッツポーズ・・・。喜びを表に出さなず負けた相手に配慮する謙虚さなど持ち合わせるのが横綱の条件です。

日本の伝統でいえば建築も相撲も同じこと。白鵬は後世に日本の伝統の何を残せるのだろうか?と思います。勝つためには手段を選ばないという考えは、日本の伝統にはなじまないと思います。
同様に現在、伝統的な建築を生業としている自分にも言えることです。建築を通して何を残したいのか!決して自然に強いだけの建物ではないはずです。
つつしみ深く生きることや優しさ、自然への感謝などどちらかと言えば心の問題と感じます。

日本の文化の中に存在する品位・品格、美しさ、思いやり、奥深さなど、日本の建築に秘めた伝統を遺(のこ)していきたいと思っています。

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【三ツ斗組(みつどぐみ)の寸法などを棟梁に自身で描いた原寸図を見せて説明しました。】

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【玄関の海老虹梁(えびこうりょう)の原寸形紙をヒノキ材に当てて寸法などをチェック中。やっぱり原寸型板を描いていて良かった。】

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【書き写した海老虹梁の原寸形紙通り切り込み中の中村棟梁。この後、来月から平虹梁とともに自宅(ぬちゆるやー)で彫刻する。彫刻には九州からの研修生3名も参加予定。】

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【切り込み風景。林間学校では、伝統的な継ぎ手を原寸大で製作する日程も入っています。ヒノキの香りを嗅(か)ぎながらの作業。結構楽しいですよ。】
posted by 塾長 at 21:41| 教育・子育て

2021年07月18日

GDPを吹っ飛ばせ!心柱・考!

中国が日本を抜いてGDPがP世界第2位になったといって日本が落ち込むことはありません。GDPは経済の指標。
世界での国民総生産が高いからといって、立派な国というのには違和感があります。国のレベルには社会福祉やインフラ整備、治安・自由度、そして民度があります。日本社会もそろそろ経済成長の競争から脱皮したらどうかと思います。

生産性を上げれば上げるほど人は働き、機械はフル回転、結果、人心は荒廃し、廃棄物が大量に出てきます。
どこかでだれかが止めなければ、悪循環が続きます。

我が家にはTVがないため、私はNHKラジオ深夜便をほぼ毎日聴いています。11時55分から始まりますが、私は午前3時から5時までをよく聴きます。かつての歌謡曲や先人の言葉をきくといろいろ考えさせられます。
昭和時代は戦後復興で高度経済成長を遂げていた時代。苦労はするけれど働けばお金をいただける時代でした。今と比べれば不便であったことが、歌や言葉で表現されているところもあります。
しかし反面、便利になればなるほど世の中は堕落しました。言葉や風俗は乱れ、人間中心・自己中心の人間が増えました。それらが原因となる事件・事故も増えました。

衣食住いずれも簡単便利で快適がキーワードになりました。沖縄の建築を通してみても、自然の脅威に強い鉄筋コンクリート造が多く、自然が遠のくばかりです。
ただ、この10年間で戸建ての住宅に関しては13.5%を占めるに至っていて、かつては5%台でしたが13.5%と、木造比率が245%も増えました。
しかし、名ばかりは「木造」ですが、実際は鉄筋コンクリートのような構造で、住まいに対する思いやりや職人に対する思いなどは希薄になりました。

現在私が設計・監理している建築中の木造2階建て住宅は延べ面積328.54uなので約100坪。これに塔屋(PH)付いているので、さらに大型に見えます。
今回も「宙に浮く心柱」があります。故伊藤忠太先生の書物では仏閣の五重塔はお釈迦様の塔婆(墓標)であって、心柱の下に仏舎利(実際は石英)を納めてある。現在よく言われる制振・免震を目的としていない、とのことです。

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【現在進行中の住宅の矩計図(かなばかりず)。心柱には力をかけない。心柱への思いはさまざま・・。】

後世(江戸時代)になって最初から心柱を鉄の鎖で吊る方法ができました。飛鳥の時代は木材を直角に切る鋸(のこ)がなかったため施工精度が悪く、土と一緒に葺く瓦が重いため建築後徐々に継ぎ手や仕口の隙間が縮まり建物全体に沈下が生じました。塔の屋根の頂点に相輪を立て、凝灰岩の路盤をその下に置くのでそれらを支える心柱も相当重くなります。心柱と周りの構造材はしっかりつながってはいませんが、心柱と周囲の構造材の沈下量が異なるた相輪を支える路盤の周辺から漏水し、心柱を通して雨水が浸透し心柱底部が腐食し、後の時代にその部分をカットしました。
だから後世の人はそれを見て「宙に浮く心柱」と感じました。

心柱と周り部材とは全部つながっているわけではありません。だけど一部つながっているので簡単には心柱は下がりません。

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【熊本・阿蘇高森産のヒノキの心柱用材。見付けはすべて無節の9mもの。】

ではどうして令和の世の中になっても、私が木造住宅に宙に浮く心柱を私が取り入れるかというと、
1、 手作りの加工技術を極め、慎重かつ大胆で細部にきめ細やかな大工仕事を文化として継続してもらいたい。
2、 生命体としての「木」に感謝し、造り手も住まい手も「木」に対して存分に思いやる心を持って欲しい。
ということです。
二次的には、心柱だけではなくすべての部材の継ぎ手や仕口を、規矩術を駆して、精度の高い柔構造の木造住宅を完成させること。
です。

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【製材所でおおよその断面(正八角形)で製材】

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【沖縄の作業場で棟梁が描いた心柱の原寸図】

沖縄県内の戸建て住宅はまだ13.5%の木造率ですが、この10年で2倍強となりました。全国では約50%の木造率で横ばいが続きます。(共同住宅やマンションは含みません)

台風が来れば揺れる、シロアリが飛び交うと床下が気になるなど心配もありますが、それは「自然」を身近に感じることであり、自然の脅威と畏敬の念を同時に感じることが出来ます。

RCや鉄骨造とはひと味違う伝統構法による木造住宅に住む人々が増えることで、自然との共生や思いやりの精神が広がり、穏やかで心優しい社会になることを願っています。

木材は循環素材。自然に戻らない化石材や化学材を使って快適便利な生活を送るより、少々作るときも維持するときも手数がいっても循環型の住まいと暮らしをすることは生産・廃棄エネルギーの軽減にもつながります。成長から循環へシフトするきっかけに、伝統的な住まい作りを取り入れる価値はあるように思います。

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【以前、新聞連載で書いた「宙に浮く心柱」の記事。この記事を持参されて、新築の設計相談が始まった現在進行中の住宅建設】
posted by 塾長 at 09:03| 教育・子育て

2021年07月09日

家への哲学

現在進行中の木造家屋建築は木材への墨付けや、墨付けに合わせた切り込み(刻み加工)が最盛期を迎えようとしています。

伝統的な木組みで設計しても墨付け・加工するのは大工さん。自分の思いを相手がしてくれるかどうかには、大工さんの理解や腕前、経験、心意気そして「哲学」が伝わらなければ達成しません。

昨日は技術以前の哲学的なところを直接大工さんたちに話してきました。それは「いざとなっても倒れない」という考えをいずれの取り合い箇所でも持ち合わせることです。

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【設計者と施工者(大工さん)とのコミュニケーションは大事。真面目に、時には笑いのでる会合。設計者の意図をしっかり伝えている。期待に応えてくれることを願うばかりです。】

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【西原町に陣取った作業場。さまざまな部材が揃いつつあります。】

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【墨付け、切り込み中。長い歴史の中で洗練された日本の伝統技術。最近はあらかじめ機械で加工するプレカットが主流。しかしプレカットでは伝統技術が継承できないばかりか、道具もすたれる。日本独自の木造加工・組み立て技術、伝統の建築美、したたかでしなやか、日本人の心と通じるところがある。】

「立派な家=強い家」という価値観が現在の住まい作りの主流のように感じます。しかし強い家は頑丈で動かないようにするため、木材には相性の悪い金物を多用して、鉄筋コンクリートに近い剛構造化しているようです。そこには長い歴史を持つ日本独自の木の文化は感じられません。

日本の住宅建築の構造は柔構造です。強いけれどしなやか。家に大きな力がかからなければ重力を勘案すれば、普通に建ち続けます。ところが地球の自然は時として人間の想像をはるかに超えるチカラがかかるときがあります。例えば地震力。

台湾や熊本、少し前になりますが阪神の地震の爪痕を見てきました。人間にとって地震は脅威です。「地震・雷・火事・おやじ」の一番目にあります。地殻が動くのですから天地の安定条件が総崩れです。

熊本地震の後、これまで設計・施工をした現場が気になり連絡をしたところ、震源地に近い阿蘇の旧長陽村や西原村に建てた住宅や印刷工場などの木造家屋は瓦等が多少動いたところはありましたが、大きな被害には至っていませんでした。

これらの経験のなかで培ったのは家の強さには硬軟がうまくかみ合わさっていなければならないと言うことです。
(薬師寺西塔を再建した故西岡常一棟梁は「柔構造」と呼ばず「軟構造」と表現されています。)

私はよく家の中央に心柱を入れた設計をします。直径60センチ以上の丸太柱を大黒柱としてデン!と構える方法と、逆に宙に浮かせて振り子のように地震の揺れを吸収する方法です。

基礎に定着させる大黒柱方式は、中央の柱が揺れても枝葉のように分かれて伸びる梁や桁は、外に離れるほど釘や金物を使わない仕口や継ぎ手で次第に振動が少なくなっていきます。(チカラの吸収)

一方、中央に浮かせる心柱方式は、周りが基礎に定着している柱が揺れても、全体に揺れが伝わらないように浮いた心柱で強大なチカラを逃がすやり方です。(チカラの分散)

水平・垂直・多角度から受ける強大な自然力を心柱が吸収・分散します。大事なことは心柱以外の数百、数千の仕口・継ぎ手もすべて柔(軟)構造になっていることです。
石川県の真脇遺跡からは約6,000年前のホゾ、富山県の桜町遺跡からは約4,000年前のホゾ穴が見つかっていて、約1,300年前の飛鳥時代に建った法隆寺五重塔に引き継がれ、心柱は柔構造の象徴として現代の超高層ビルや東京スカイツリーなどにも応用されています。

要するに自然に打ち勝つ人工物ではなく、少しでもチカラを揺れながら分散・吸収して和らげる手法です。これらは日本のもつ長い歴史の上で築き上げられ進化しています。

私はこれを巨大施設ではなく庶民の住宅で生かし、日本人のもつ自然との親和性と寛容で穏やかな暮らしを実感して欲しいと願って、日々邁進しております。

硬軟揃えた家は揺れながらもしたたか、かつ、しなやか。強さと弱さを互いに生かして長持ちする家づくりは、人間生活にも連動するように思います。

どちらか一方に偏るといざというときは崩れ落ちます。強大な自然力を逃がす、避ける、よけながら長寿を極めることは住まいも人間も同じこと。

家への哲学は私の人間哲学につながっています。

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【我が家の子どもたち。切り込み現場と一緒。常に掃除が大切。心まで磨く】
posted by 塾長 at 13:00| 教育・子育て